世界の音楽情報誌「ラティーナ」

(無料記事)[2020.10]エドアルド・レオ特集上映−映画で歌え、イタリアの心

(無料記事)[2020.10]エドアルド・レオ特集上映−映画で歌え、イタリアの心

文●二宮大輔(京都ドーナッツクラブ) Text by Daisuke Ninomiya  留学当初はイタリアの音楽が好きになれなかった。私がローマに住みはじめた2000年代後半には、まだぎりぎり大型CDショップが生き残っていて、特に右も左もわからなかった留学したての頃は、新しい音楽を知る場所として、大通りのCDショップを活用していた。店内に流れるBGMや試聴機で聞くイタリアの音楽は、どれもべちゃりと耳にへばりつくような質感だった。少なくとも大手CDショップに出回っているメ

スキ
9
[2018.07]STEFANO BOLLANI 〜濱瀬元彦が傑作『Que Bom』についてきく

[2018.07]STEFANO BOLLANI 〜濱瀬元彦が傑作『Que Bom』についてきく

インタビュー●濱瀬元彦 interview by MOTOHIKO HAMASE  ジャズ・ベーシストで、『チャーリー・ パーカーの技法 インプロヴィゼーションの構造分析』をはじめとした音楽理論に関する著作も多い濱瀬元彦氏にステファノ・ボラーニへのメール・インタビューをお願いした。  ステファノ・ボラーニは、1972年イタリア・ミラノ生まれのピアニストだ。幼い頃から才能を発揮し、彼の師匠であるイタリアのジャズのキーマン、エンリコ・ラヴァはステファノ・ボラーニのことを「まさ

スキ
4
[2017.11]【第9回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】カンツォーネ・ブームと日本語詞

[2017.11]【第9回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】カンツォーネ・ブームと日本語詞

文● 二宮大輔 ジリオラ・チンクエッティ  カンツォーネばかりがイタリアじゃないと啖呵を切って始めたこのコラムだが、これにはカンツォーネに代表されるようなステレオタイプなイタリアのイメージを壊して、別角度からイタリアの深層に迫ろうという志の表れであって、カンツォーネを批判するつもりはまったくない。だが、そもそもイタリアと言えばカンツォーネという固定したイメージが出来上がるほどに、往年のイタリアの歌謡曲が日本で人気を博したのは、どういうわけだろう。60年代のカンツォーネ・ブ

[2020.08]ジョー・バルビエリ|イタリア【特集:世界の音楽家は新型コロナ後の“NEXT WORLD”をどう描くか?】

[2020.08]ジョー・バルビエリ|イタリア【特集:世界の音楽家は新型コロナ後の“NEXT WORLD”をどう描くか?】

ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri)|イタリア●プロフィール  1973年12月14日ナポリ生まれのシンガー・ソングライター。日本では、レーベル CORE PORTから、アルバムの国内盤としてリリースしている。国内発売での最新作は『ディア・ビリー(2019年)』。 http://www.coreport.jp/artist/barbieri_rpop-10008.html

スキ
3
[2018.01]2017年ベストアルバム(二宮大輔)

[2018.01]2017年ベストアルバム(二宮大輔)

●二宮大輔 通訳・翻訳家 / イタリア語ガイド、文芸翻訳、映画批評など。ラティーナ紙上で「カンツォーネばかりがイタリアじゃない」短期連載中。

スキ
1
[2020.04]《100チェロ》を成功させたイタリア人チェリスト
ジョヴァンニ・ソッリマ

[2020.04]《100チェロ》を成功させたイタリア人チェリスト ジョヴァンニ・ソッリマ

文と写真●松山晋也 text and photo by SHINYA MATSUYAMA  熟練のプロから8才の初心者まで、公募で集められた百人以上のチェロ奏者が一堂に会して演奏する壮大なプロジェクト《100チェロ》のコンサートを昨年東京で大成功させたイタリア人チェロ奏者/作曲家ジョヴァンニ・ソッリマ。その鬼才が来る5月に再来日し、各地でコンサートをおこなう。前後して最新アルバム『ナチュラル・ソングブック』も日本リリースされるので、ソッリマに対する関心はますます高まるはずだ

[2017.02]【第10回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】エリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼでひも解くイタリアの笑い

[2017.02]【第10回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】エリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼでひも解くイタリアの笑い

文● 二宮大輔 エリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼのライヴ 「日本のお笑いはレベルが高い」という話をたまに聞くけれど、本当にそうだろうか。そもそも比較できるほど日本で各国のお笑いが知られているとは思えないし、それ以前に笑いとはその国の文化や歴史に深く根差したものであり、比較そのものが不可能という話もある。それでも「レベルが高い」と誇れるほど、自信を持ってお笑いが理解できているのは羨ましいかぎりだ。イタリア語を勉強していて、私に立ちはだかったのが、まさしくこの笑いの壁だっ

[2017.10]【第8回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】イタリアのサザンは自撮りで夏を制す
タカギ・エ・ケトラ 「セルフィー軍団」

[2017.10]【第8回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】イタリアのサザンは自撮りで夏を制す タカギ・エ・ケトラ 「セルフィー軍団」

文● 二宮大輔 タカギ・エ・ケトラ(Takagi & Ketra)  いま私は大変なバブル期にある。記事も書くし翻訳もするけれど、夏期はなんといってもバカンスで日本に来るイタリア人観光客のためのガイドや電話対応をするのが、私の主な仕事となる。この観光客が、現在うなぎのぼりに増えており、日本政府観光局の発表によると、2016年の訪日イタリア人は前年比15%増の11万9000人。今年はさらなる増加が見込まれている。  そんなイタリア人観光客が日本に来る一つの目的は、写真を撮

[2017.06]【第5回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】The Winstons:
ウィンストンズとかわむらぐん

[2017.06]【第5回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】The Winstons: ウィンストンズとかわむらぐん

文● 二宮大輔  初めてぐんさんに会ったのは、もう5年以上前のことだ。彼はKAWAMURA Gunの名義でローマを中心に活動する日本人ミュージシャンで、私とは在伊日本人ミュージシャンという共通項から、フェイスブックを通して知り合った。本文では、敬意と親しみを込めて彼を「さん」付けで呼ばせてもらう。  さて、まず目を引いたのがその独特の見た目だった。待ち合わせ場所のピニェート通りに颯爽と現れた彼は、長身に腰まであるまっすぐ伸びた黒髪、柄シャツにベルボトムのズボンといういでた

[2017.05]【第4回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】Lo stato sociale
(ロ・スタート・ソチャーレ):
ボローニャ独立系
ミュージシャンの叫び

[2017.05]【第4回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】Lo stato sociale (ロ・スタート・ソチャーレ): ボローニャ独立系 ミュージシャンの叫び

文● 二宮大輔  ボローニャという町をご存じだろうか?  イタリア北部エミリア=ロマーニャ州に位置する都市で、ヨーロッパ最古の大学があることで知られている。ミートソースのパスタのことを「ボロネーゼ」と呼ぶが、これはつまりボローニャ発祥のパスタという意味。第二次大戦後は共産党の活動が盛んだった土地で、政治的なテロの起こった「鉛の時代」の終焉1980年には、ボローニャ駅が爆破され85人の一般人の命が奪われた。そんな政治と文化の中心地ボローニャは、今でも学生の町という性格が強く

スキ
1