世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2020.05]ブラジルフィールドワーク #24 ファヴェーラの人々の「ぶれない軸」 新型コロナ・パンデミックの世界で

[2020.05]ブラジルフィールドワーク #24 ファヴェーラの人々の「ぶれない軸」 新型コロナ・パンデミックの世界で

文●下郷さとみ text by SATOMI SHIMOGO 写真●コズミ・フェリップセン photos by COSME FELIPPSEN  連載前回でカーニヴァルのことを書いたのが遠い昔のことのように思えてくる。あれから世界は一変してしまった。ブラジルで初めて公式に新型コロナウィルス感染者が確認されたのが、カーニヴァル終了翌日の2月26日。イタリア旅行から帰国したばかりのサンパウロに住む61歳の男性だった。2ヶ月後のいま、全国の感染者は4万3079人、死者2741人

[2019.12]ブラジルフィールドワーク #19
ルーラ元大統領の釈放

[2019.12]ブラジルフィールドワーク #19 ルーラ元大統領の釈放

11月9日の朝、早起きをしてパソコンを立ち上げたら、ブラジルのニュースサイトの画面から「速報! ルーラ釈放」の文字が目に飛び込んできた。ブラジル時間の11月8日夕方のことだった。2003年から10年までの2期、8年間に渡って大統領を務めたルーラ(労働者党)が580日ぶりに帰って来た。

[2018.04]風を奏でる音楽家のダイアリー #09  作曲(前編)

[2018.04]風を奏でる音楽家のダイアリー #09 作曲(前編)

文●ジョアナ・ケイロス  混ざり合う音色がもたらす感覚が、とても不思議だった。それに音色や楽器、音楽性のアイディアを聴きわけることも最初はできなかった。だんだん耳が訓練されて、聴く音を整理できるようになって、低音、高音、ハーモニー、メロディー、パーカッションや、弦、菅などその他の音などが細かく聴きわけられるようになった。馴染みのあった6弦と7弦ギター、バンドリン、カヴァキーニョ以外に、ソプラノ、テナー、アルトのリコーダー、チェロ、バイオリン、コントラバスも咄嗟に判別できるよ

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[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜ブラジルのクィア・アーティスト

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜ブラジルのクィア・アーティスト

文●宮下ケレコン えりか texto por ERIKA MIYASHITA KELECOM 近年、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、それぞれの英語の頭文字からとったセクシャルマイノリティの総称)のアーティストによる表現が盛んになってきました。中南米での動きも活発です。今回は、ブラジルのクィア・アーティストたちの音楽シーンと、LGBTをテーマにしたブラジルとチリの映画を紹介します。 ◆

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜ブラジルのクィア・アーティスト・ムーブメントを知るための10枚

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜ブラジルのクィア・アーティスト・ムーブメントを知るための10枚

文●宮下ケレコン えりか texto por ERIKA MIYASHITA KELECOM LINIKER『Remonta』(2016年) リニケルを一躍有名にした②「Zero」に、⑤「Tua」や③「Caeu」などリニケルを知るために欠かせないナンバーがずらり13曲。デビュー作でありながら完成度が高く、聞き応え十分の一枚。音楽面でもLGBTに関する発言においても刺激を受ける存在だというトゥリッパ・ルイスやターシア・ヘイス、アス・バイーアス・イ・ア・コジーニャ・ミネイラが

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜『彼の見つめる先に』劇場公開直前、監督インタビュー

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜『彼の見つめる先に』劇場公開直前、監督インタビュー

文●宮下ケレコン えりか texto por ERIKA MIYASHITA KELECOM  映画『彼の見つめる先に』が、遂に日本でも劇場公開される。2014年に制作された本作は、第64回ベルリン国際映画祭で「国際批評家連盟賞」と「テディ賞」を受賞。日本では、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014で「脚本賞」を受賞した。  目の見えない主人公レオと幼なじみのジョヴァンナ、転校生のガブリエルの3人が一緒に過ごす、きらきらとしたティーンエージャーの日々が描かれる。来月の公

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜『ナチュラル・ウーマン』

[2018.03]LGBT × BRASIL & CHILE 〜『ナチュラル・ウーマン』

文●圷 滋夫 texto por SHIGEO AKUTSU  チリのセバスティアン・レリオ監督の最新作「ナチュラル・ウーマン」は、ウェイトレスをしながらクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナが、恋人の死をきっかけにトラブルに巻き込まれ様々な困難に立ち向かう姿を、南米らしいマジック・リアリズム的手法を交えながら描いている。目撃者のいない事故死への嫌疑、トランスジェンダーに対する偏見と差別、そしてその存在そのものの社会的な脆さなどが浮き彫りになるが、最愛の人を失った悲