文●岡本郁生 オルケスタ・デ・ラ・ルスのNORAが8月末、〈クラサオ・ノース・シー・ジャズ・フェスティバル〉に出演。セルヒオ・ジョージのオール・スターズをバックに歌って来たという。クラサオでジャズフェス? しかもセルヒオ・ジョージ?…… というわけでさっそくご当人に話を聞いた。 写…
文●岡本郁生 昨年11月に発表された「第20回ラテン・グラミー」。エディ・パルミエリの渾身の1枚『ルス・マジョール』もノミネートされた〈最優秀サルサ・アルバム〉部門において、その栄誉に輝いたのは、トニー・スッカルの『マス・デ・ミ』であった。 トニー・スッカルといえば、2015年、マイ…
文●岡本郁生 新型コロナウイルス感染拡大によって、たった1か月前には思いもよらなかった状況となっている2020年4月上旬現在の世界……。日本に住んでいてとりわけ不安を感ずる最大の要因は、政府が信用できないことにある。もちろん誰にとっても終着点はまだ見えず、いつどこで収束するのかも…
文●岡本郁生 17年ぶりのエレメンツ・オヴ・ライフはやはり素晴らしかった。 マスターズ・アット・ワークでも活躍するDJのルイ・ベガが率いるバンド・プロジェクト、エレメンツ・オヴ・ライフが前回ブルーノート東京で公演を行ったのは2003年。まだ新人だったラウル・ミドンが大きくフィーチャ…
文●岡本郁生 アフロ・アーバニティ。なんて素敵な響きなんだろう。 アフロとアーバニティ(都会らしさ)……この一見相反する言葉を大胆にもくっつけてしまったこのセンス。それはまるで不意打ちのように現れ、いきなり眩暈を覚えさせた。その言霊にクラクラしながら音を聞いてみると、アフロ・…
文●岡本郁生 え? ニューヨークでマリアッチ?? それも全員女性の……??? フロール・デ・トロアチェのことを知ったのは、彼女たちのセカンド・アルバム『ラス・カラス・リンダス』がリリースされた2017年だった。
文●岡本郁生 20回目を迎えた「ラテン・グラミー」の授賞式が11月14日、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催される。第1回は2000年だ。その前年にリッキー・マーティン、ジェニファー・ロペス、エンリケ・イグレシアス、サンタナが立て続けに全米ナンバーワンを獲得するなどラテ…
文●岡本郁生 死ぬときは別。 言葉の意味はわかっているつもりだったが、その痛みを実感する日がこんなにも早く訪れようとは思わなかった。 日本を代表するイラストレーターであり、1970年代の初頭からサルサという音楽を先頭に立って紹介してきた張本人、素晴らしい文章で我々を未知の世界へ…
文●岡本郁生 マーク・アンソニーの最新アルバムが素敵だ。『3.0』以来6年ぶりとなる『オパス』。オープニングの「パレセン・ビエルネス」からラストの「レコノスコ」まで全10曲、まさにこれぞマーク・アンソニー! マークそのものであり、マーク以外のなにものでもない。彼ならではの世界が存分に…
文●岡本郁生 今年5月10日に発表されたイレ(iLe)のセカンド・アルバム『アルマドゥラ』は、まさに〝闘争〟というべき作品だ。 タイトルの『アルマドゥラ』は、ここではAlmaduraと表記されているが、本来のスペイン語ならばArmaduraで「鎧」という意味である。が、プエルトリコではこの「r」を…