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#ラティーナ2017年2月号

[2017.02]【連載 TÚ SOLO TÚ #202】息子ブレント・フィッシャーが指揮、最新作がリリース クレア・フィッシャーのプレイが復活!
文●岡本郁生 クレア・フィッシャーといえば、ラテン・ファンの口からはすぐに「モーニング」という曲名が飛び出してくるだろう。長らく西海岸を拠点に活動し、カル・ジェイダーとのコラボでも知られている名ピアニストにしてアレンジャーだ。とはいえ、だいたいはそのへんまでの認識で止まってしまうのではないだろうか? 実は2012年に83歳で亡くなっているのだが、彼が“参加”したニュー・アルバムがリリースされていることをご存知だろうか? 残念ながら2012年に亡くなったクレア・フィッシ

[2017.02]【第1回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】ヴィットリオ広場のオーケストラ: 移民たちの稀有な表現活動
文● 二宮大輔 イタリア留学中に最も衝撃を受けたのは、老婆がゴミ箱の中に転落する場面だった。私が住んでいたローマの町外れのさらに外れにジプシーのバラックがあり、そこから交通の便が良いため、我が家の近くにもジプシーたちがゴミ箱を漁りに来ていた。ローマでは、幅2メートル、高さ1メートル50はあろうかという巨大なゴミ箱が各所に配置されており、近隣住民がそこにゴミを捨て、夜間にトラックが収集して回る。日にち指定もないため、不要な家具や衣類まで気軽に捨てられている。それを狙って家財

[2017.02]エミシーダ─「僕の夢は漫画家になることだった…」 しかしそこからフリースタイル・バトルの世界へ飛び込みブラジルを代表するラッパーへ
文●中原仁 text by JIN NAKAHARA 東京スカパラダイスオーケストラとの共演で「Olha pro céu(上を向いて歩こう)」を録音し、11月末にバンドを率いて初来日したエミシーダ。1月号でお伝えした、国際交流基金の主催によるリオと東京での公演のレポートに続き、今回は来日中に行なったインタビューをお届けする。 現在31歳のエミシーダは、ステージでは陽性のエンターテイナー精神を発揮していたが、オフステージでは静かなる思索者、哲学者のたたずまいで、魔除けの