世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2015.11]10年代のブラジリアン・ヒップホップを牽引するラッパーEMICIDA エミシーダ ─ライムとメロディの間─

[2015.11]10年代のブラジリアン・ヒップホップを牽引するラッパーEMICIDA エミシーダ ─ライムとメロディの間─

文●ヂエゴ・ムニス texto por DIEGO MUNIZ 翻訳●宮ケ迫ナンシー理沙 traduzido por NANCI LISSA MIYAGASAKO  ブラジリアン・ヒップホップは今変革のときを迎えている。ペリフェリア(都市周縁部に集中する労働者階級の住宅地)で特に親しまれていたラップは、ブラジル中を制覇する勢いで特定の地域を飛び出し、いま人々を揺さぶっている。その仕掛け人の一人が、レアンドロ・ホケ・ヂ・オリヴェイラ、国際的にエミシーダの名で知られる彼だ。

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[2021.05]黒人の視線からの「ブラジルの歴史」も学べる音楽ドキュメンタリーの傑作『エミシーダ:アマレーロ - 過ぎゆく時の中で』を見る前に知っておきたいこと

[2021.05]黒人の視線からの「ブラジルの歴史」も学べる音楽ドキュメンタリーの傑作『エミシーダ:アマレーロ - 過ぎゆく時の中で』を見る前に知っておきたいこと

エミシーダの変幻自在の芸術 ⎯ A arte transformadora de Emicida 文●ヂエゴ・ムニス(Diego Muniz) 写真●ジェフィ・デルガード(Jef Delgado) 翻訳●花田勝暁 本エントリーは、6/2(水)からは、有料定期購読会員の方が読める記事になります。定期購読はこちらから。  Netflix で配信されている Netflix 制作によるドキュメンタリー映画『エミシーダ:アマレーロ - 過ぎゆく時の中で』が、観る者に前進するエネルギ

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[2016.02]ファッチマ・ゲヂス ─ ブラジル・ポピュラー音楽における
女性的視座

[2016.02]ファッチマ・ゲヂス ─ ブラジル・ポピュラー音楽における 女性的視座

文●ヂエゴ・ムニス/翻訳●宮ヶ迫ナンシー理沙 texto por DIEGO MUNIZ / traduzido por NANCI LISSA MIYAGASAKO Fátima Guedes『Transparente』(Fina Flor:FF 060) ①A vida que a gente leva (2005) ②Ética (2015) ③Condenados (1979) ④Sempre bate o sol (2015) ⑤Flor de ir embor

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[2021.01]かけがえのない共演〜歌手のモニカ・サウマーゾとピアニストのアンドレ・メマーリがミルトン・ナシメントへオマージュを捧げる

[2021.01]かけがえのない共演〜歌手のモニカ・サウマーゾとピアニストのアンドレ・メマーリがミルトン・ナシメントへオマージュを捧げる

文●Diego Muniz 翻訳●花田勝暁  モニカ・サウマーゾの公式YouTubeチャンネルをぜひ訪ねてみて下さい。ミルトン・ナシメントのレパートリーの中から10曲を「声とピアノ」の録音で聴くことができます。   「Milton」と名付けられたこのプロジェクトは、12月14日にサンパウロ市で、モニカとピアニストのアンドレ・メマーリが録音しました。サックス/フルート奏者のテコ・カルドーゾも参加しています。動画は、日本時間では1月16日に初公開され、1月末まで公開されます。

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[2020.11]パウリーニョ・ダ・ヴィオラ〜新作と人生と創作について語る1万字独占インタビュー〜

[2020.11]パウリーニョ・ダ・ヴィオラ〜新作と人生と創作について語る1万字独占インタビュー〜

文● Diego Muniz 訳●花田勝暁 ブラジル音楽の世界でもっとも偉大な音楽家の1人、パウリーニョ・ダ・ヴィオラが初のデジタル・アルバムをリリースした。1万2千字を越える貴重な独占インタビューで、新作と人生、創作、訪日について語る。  パウリーニョ・ダ・ヴィオラは、ゆっくりとデジタルの世界に到着しました。2017年にFacebookとInstagramで自身のアカウントを開設した後、 ごく最近Twitterにアカウントを開設。そして、78歳で、デジタルプラットフォー

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[2016.02]ギンガ ミュージシャンのなかのミュージシャン

[2016.02]ギンガ ミュージシャンのなかのミュージシャン

文●ヂエゴ・ムニス / 翻訳●宮ヶ迫ナンシー理沙 texto por DIEGO MUNIZ / tradução por NANCI LISSA MIYAGASAKO  ブラジル音楽には、この国で最も讃えられたこの芸術に変革をもたらした人物たちの名が刻印されている。それは数知れないたくさんの素晴らしいコンポーザーたちであり、ポピュラー音楽の歴史上重要な何章をも綴ってきた人物たちである。エイトール・ヴィラ=ロボス、トム・ジョビン、ジョアン・ジルベルトなど、MPBのどのアンソ

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[2017.03]レアンドロ・カブラルのクラシカルなカーニヴァル

[2017.03]レアンドロ・カブラルのクラシカルなカーニヴァル

サンバやイジェシャーのようなパーカッショナルなリズムに最小限のアレンジを施す……。最新作では意を突くアプローチで“沈黙”を切り取って魅せたレアンドロ・カブラル。ブラジルのインストゥルメンタル新世代において傑出した道を歩む若きサンパウロ出身のピアニストに訊く。 文●ヂエゴ・ムニス/翻訳●宮下ケレコン えりか texto por DIEGO MUNIZ / tradução por ERIKA MIYASHITA KELECOM  レアンドロ・カブラルは33歳にして作曲家とし

[2020.01]メストリーニョと、
サンフォーナの普遍的サウンド

[2020.01]メストリーニョと、 サンフォーナの普遍的サウンド

文●ヂエゴ・ムニス text by Diego Muniz  ブラジルで最もポピュラーな楽器のひとつであるサンフォーナ。その歴史は、ルイス・ゴンザーガ、ドミンギーニョス、シヴーカやエルメート・パスコアールといった北東部の偉大な音楽家とリンクしている。アーティスト達により、アコーディオンは大衆から批評家まであらゆる者の心を掴み、クラシックとポピュラー音楽の間の壁を壊し、MPBの繁栄にも多大なる貢献をした。  新世代のミュージシャン達は、数々の偉人が描いてきた道をたどるだけで

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[2019.08]アドリアーナ・カルカニョット 〜“海”をテーマにした3部作が完結

[2019.08]アドリアーナ・カルカニョット 〜“海”をテーマにした3部作が完結

文●ヂエゴ・ムニス text by DIEGO MUNIZ  オリジナル未発表作品をリリースしない期間を経て、8年ぶりにアドリアーナ・カルカニョットが戻ってきた。その間、ステージから遠ざかっていたわけではなく、『Olhos de Onda』(2011)や、ルピシニオ・ホドリゲス集を歌った『Loucura』(2015)などをリリースし、昨年はポルトガルで教鞭をとった一サイクルを終え、その成果物として計画された「A Mulher do Pau Brasil」ツアーも行った。そし

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[2019.03]ブラジルのポップスターとなった
ドラァグクイーン パブロ・ヴィタール

[2019.03]ブラジルのポップスターとなった ドラァグクイーン パブロ・ヴィタール

文●ヂエゴ・ムニス text by writer DIEGO MUNIZ  パブロ・ヴィタールは現在のブラジルのミュージックシーンのポップスターの一人だと言ってよいだろうか。インタグラムのフォロワーは800万人におよび、ミュージックビデオは10億回再生されている、世界で最もフォローされているドラァグクイーンであり、現在ブラジルで最も聴かれているアーティストのひとりだ。驚異的な記録を複数打ち出し、ラテン・グラミーにノミネートされた最初のドラァグクイーンでもあるパブロは、社会