世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2017.05]連載 小松亮太のタンゴ場外乱闘 #11 亡き義父からの衝撃のメッセージ

[2017.05]連載 小松亮太のタンゴ場外乱闘 #11 亡き義父からの衝撃のメッセージ

文●小松亮太 text by RYOTA KOMATSU  小松亮太さんの著書『タンゴの真実』が発売されたことを記念して、過去の月刊ラティーナに連載した記事を掲載致します。  早いものでこの連載もあと二回で終了だ。何しろタンゴ・ファンは絶対数が少ないので、タンゴをあまり知らない方にも楽しんで頂けるよう注意したつもりだが、どうだっただろうか。読者の反応は直接的には分からないが、この連載がきっかけとなって文芸雑誌「群像」に寄稿させていただく幸運に恵まれ、ある小説家の方にまで褒

[2017.05]島々百景 #15 知床半島

[2017.05]島々百景 #15 知床半島

文と写真:宮沢和史  道東の玄関口である女満別空港で降り、そこから一時間ほど東に車を走らせると斜里町という町に着く。国後島と並行するような形で北東に伸びる知床半島を縦に半分に分けた左側(西側)ほぼ半分がその斜里町で、右側(東側)は羅臼町。半島の中央には羅臼岳や遠音別岳、海別岳などが連山として並び、半島の一番隆起している突端のラインが左右の町の境界線になっている。その知床半島の先端部分(面積にして半分強くらい)がご存知〝世界自然遺産〟に登録されているエリアである。(斜里町側の

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[2017.05]【第4回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】Lo stato sociale
(ロ・スタート・ソチャーレ):
ボローニャ独立系
ミュージシャンの叫び

[2017.05]【第4回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】Lo stato sociale (ロ・スタート・ソチャーレ): ボローニャ独立系 ミュージシャンの叫び

文● 二宮大輔  ボローニャという町をご存じだろうか?  イタリア北部エミリア=ロマーニャ州に位置する都市で、ヨーロッパ最古の大学があることで知られている。ミートソースのパスタのことを「ボロネーゼ」と呼ぶが、これはつまりボローニャ発祥のパスタという意味。第二次大戦後は共産党の活動が盛んだった土地で、政治的なテロの起こった「鉛の時代」の終焉1980年には、ボローニャ駅が爆破され85人の一般人の命が奪われた。そんな政治と文化の中心地ボローニャは、今でも学生の町という性格が強く

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[2017.05]【連載 ラ米乱反射 #133】エクアドール次期大統領はレニーン・モレーノ 「市民革命」継続、南米右傾化食い止める

[2017.05]【連載 ラ米乱反射 #133】エクアドール次期大統領はレニーン・モレーノ 「市民革命」継続、南米右傾化食い止める

文●伊高浩昭(ジャーナリスト)  エクアドール(赤道国)で2017年4月2日、大統領選挙決選投票が実施され、「21世紀型社会主義」と「市民革命」を掲げるラファエル・コレア現大統領(54)の後継候補レニーン・モレーノ元副大統領(64)が接戦を制し当選した。これにより2015年末から顕著になっていた南米政治の右傾化に歯止めがかかった。ラ米左翼・進歩主義陣営は、この決選を「天下分け目の戦い」と捉え、第2次世界大戦時のソ連での激戦「スターリングラードの戦い」になぞらえていた。左翼・

[2017.05]【連載 TÚ SOLO TÚ #205】現在のラテン・ポップシーンを写し出した大傑作『ウン・ベシート・マス』
メキシコ兄弟デュオ ジェシー&ジョイ

[2017.05]【連載 TÚ SOLO TÚ #205】現在のラテン・ポップシーンを写し出した大傑作『ウン・ベシート・マス』 メキシコ兄弟デュオ ジェシー&ジョイ

文●岡本郁生  先月は、今年のグラミー賞で〈ベスト・ラテン・ロック・アーバン・オア・オルタナティヴ・アルバム〉を受賞したプエルトリコの女性歌手イレを取り上げたが、今月は〈ベスト・ラテン・ポップ・アルバム〉に輝いたメキシコの兄妹デュオ、ジェシー&ジョイをご紹介したい。  受賞作は2015年にリリースされた彼らの4枚目のアルバム『ウン・ベシート・マス』。これぞまさに、いまのラテン・ポップ! というべき大傑作アルバムである。  まず1曲目、ちょっとレゲトン風味のアコースティッ

[2017.05]世界の名曲「ラ・クンパルシータ」100周年に寄せて③

[2017.05]世界の名曲「ラ・クンパルシータ」100周年に寄せて③

文●西村秀人  「ラ・クンパルシータ」が誕生して100周年。一体どれほどの数の録音が残されているだろうか? 一度数えようとして挫折したが、2000バージョンぐらいはあるなと思った記憶がある。ひょっとしたら世界一録音の多い曲ではないか?  今回はその数ある演奏からピックアップして、世界の名曲「クンパル」ならではの広がりをご紹介しようと思う。

[2017.05]映画『Don't Blink ロバート・フランクの写した時代』から新たに見えてくるロバート・フランク作品と彼自身について

[2017.05]映画『Don't Blink ロバート・フランクの写した時代』から新たに見えてくるロバート・フランク作品と彼自身について

文●圷 滋夫  「ロバートとは89年にあるミュージック・ビデオを一緒に創るために初めて会って最初は少しとっつきにくい感じだったけど、実はロウワー・イースト・サイドのご近所さんだったのでよく偶然顔を合わせたり、二人共ポストカードが好きで私がお気に入りのカードにメモ書きをして彼の家のポストに置いてきたりしているうちに仲良くなりました」。その後、彼の映像作品の編集者として関わるようになり、長い年月を過ごして信頼関係を深めて来た彼女が、彼自身についての作品を撮る事を許されたのはとて

[2017.05]アルトゥール・ヴェロカイ—時を超える音楽の力—

[2017.05]アルトゥール・ヴェロカイ—時を超える音楽の力—

文●ヂエゴ・ムニス  今日、伝説的なアルバムとなっているファースト・アルバム『Arthur Verocai(1972)』と『No voo do Urubu(2016)』の間に40年以上の間が空いている。『No voo do Urubu』は、MPB史において、最も重要なアレンジャーのうちの1人と讃えられるアレンジャーの最新アルバムである。

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[2017.05]トヨタ・ケーリー・バンド

[2017.05]トヨタ・ケーリー・バンド

 昨年、日本代表としてアイルランドの伝統音楽フェスティバルに出場し、大絶賛されたトヨタ・ケーリー・バンド。バンド主催のケーリー(ダンスパーティー)に開催当初から参加し、後進の指導にも熱心なダンサーの寺町靖子さんを交え、音楽とダンスの両面からケーリーに迫る座談会を行った。 文●おおしまゆたか おおしまゆたか 今回の特集では普通にあるコンサート向けのバンドではなく、ケーリーバンドに話を伺いたいと思いました。そもそも日本におけるケーリーバンド主導の定期的なケーリーの開催を望む根

[2017.05]イサオ・ナカムラ 
〝打楽器の世界〟

[2017.05]イサオ・ナカムラ 〝打楽器の世界〟

文●中原 仁  長年、ドイツを拠点に現代音楽の打楽器奏者として活躍し、カールスルーエ国立音楽大学の教授もつとめている中村功(イサオ・ナカムラ)が11月、東京でソロ・リサイタル「イサオ・ナカムラ 〝打楽器の世界〟」を開く。  中村功は、日本のサンバ・パーカッション奏者の草分けでもある。1958年、大阪で生まれ、少年時代から地元の祭りで太鼓を叩き、京都市立堀川高校音楽科(現・堀川音楽高校)から東京芸術大学打楽器科に進学して間もなくサンバと出会い演奏を始めた。  第一次ブラジ

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