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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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#ラティーナ2017年6月号

[2017.06]島々百景 #16 鳩間島

文と写真:宮沢和史 鳩間島  5年近くかけて収集し、記録録音し続けた民謡アーカイブは17枚組のCDボックス【沖縄・宮古島・八重山民謡大全集①唄方〜うたかた】として2016年の年末に完成することができ、その後、沖縄県の図書館、中高学校、大学、などの公共施設、そして世界中に存在する沖縄県人会への寄贈が春に完了した。そもそもは「現在歌われている民謡を後世の人達のために音声として残しておきたい」という個人的な思いだけで始めたプロジェクトだったが、最終的には大勢の人のご理解、ご協力

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[2017.06]【第5回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】The Winstons: ウィンストンズとかわむらぐん

文● 二宮大輔  初めてぐんさんに会ったのは、もう5年以上前のことだ。彼はKAWAMURA Gunの名義でローマを中心に活動する日本人ミュージシャンで、私とは在伊日本人ミュージシャンという共通項から、フェイスブックを通して知り合った。本文では、敬意と親しみを込めて彼を「さん」付けで呼ばせてもらう。  さて、まず目を引いたのがその独特の見た目だった。待ち合わせ場所のピニェート通りに颯爽と現れた彼は、長身に腰まであるまっすぐ伸びた黒髪、柄シャツにベルボトムのズボンといういでた

[2017.06]【連載 ラ米乱反射 #134】「クーデターの危機」に対抗するベネズエラ 反政府勢力は米指示通り街頭暴力激化作戦

文●伊高浩昭(ジャーナリスト)  ベネズエラで2017年4月2日、カラカス首都園を中心に反政府勢力の抗議行動が始まった。6日には抗議行動のさなかに19歳の若者が死亡した。その後5月半ばまでに40人に達することになる死者の最初の一人であり、抗議行動が暴動に転化した日に出た最初の犠牲者だった。4月6日を境に反政府勢力は、ニコラース・マドゥーロ大統領のチャベス派政権打倒に新たな舵を切った。背後にいるのはトランプ米政権である。ゴルペ(クーデター)による政権崩壊か、それを防いでチャベ

[2017.06]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #1『ギタレアーダ/チャマメのあの場所』

文●ファン・フェルミン・フェラリス text by Juan Fermin Ferraris  夜は時々静かであると思われるが、しかし扉の中では別のことが起こっている、その日があの夜であることは疑いがなかった。ラ・プラタの秋、夜の終わりに差し掛かり友人たちとの夕食を終えた頃。お別れの瞬間、友人の音楽家アレクシスが、私が知っておかなくてはならない場所に連れて行くと強く主張する。彼の頼みに頷き、ギターを持ち運んだその場所は"チャマメのあの場所"と呼ばれていた。  目的地に着く

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[2017.06]連載 小松亮太のタンゴ場外乱闘 #12(最終回) だからタンゴってやつは

文●小松亮太 text by RYOTA KOMATSU  小松亮太さんの著書『タンゴの真実』が発売されたことを記念して、過去の月刊ラティーナに連載した記事を掲載致します。  先月号の本コラムについて本誌スタッフの坂本 悠さんから「なぜタンゴは思うように広まらないのか、ちょうど思案していたので面白く読めた」という感想をもらった。なので最終回は僕から悠さんへの公開書簡として、彼女の疑問に率直に答えてみたい。タンゴに関わって頑張る三十路を迎えたばかりの奇特な(?)女性への、僕

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[2017.06]【連載 TÚ SOLO TÚ #206】2017年ならではの作品が次々とリリース! オスカル・エルナンデス、イシドロ・インファンテ

文●岡本郁生  ニューヨーク~プエルトリコのラテン音楽シーンを長年に渡って牽引してきたピアニスト/プロデューサーのふたり…… オスカル・エルナンデスとイシドロ・インファンテが相次いでニュー・アルバムを発表した。一方はラテン・ジャズ、もうひとつはサルサと、音楽的には異なっているが、ある意味で、両方ともまさにいま、2017年ならではという内容の作品となっている。  まずはオスカル・エルナンデス。最近ではスパニッシュ・ハーレム・オーケストラのリーダーとして知られるが、1970年

[2017.06]ことり対談|コトリンゴ×パウラ・トーレス

文●ラティーナ編集部  デビュー10周年を迎えた昨年、アニメーション映画『この世界の片隅に』(片渕須直監督)で音楽を担当し、大きく飛翔するコトリンゴ。そして昨年ファーストアルバム『ミクロムンドス』をリリースし、本誌でインタビューが紹介されたパウラ・イ・ロス・パハロス(パウラと小鳥たち)のマリア・パウラ・トーレ。17年4月にサンティアゴ・タリコーネ(ギター&フルート)を伴って来日したパウラは、敬愛するコトリンゴとともにお互いのオリジナル各1曲とコトリンゴの書き下ろし1曲を録音

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[2017.06]タンゴダンス世界チャンピオンに聞く〜 今、タンゴ・ダンサーに求められること

文●本田 大典  日本から見て地球の真裏に存在する国、アルゼンチン。その距離とは裏腹に日本とアルゼンチンの文化的な結びつきは強い。特にアルゼンチンタンゴの音楽は日本人には昔からなじみのある音楽でその歴史は長い。また近年のダンスブームによりタンゴの人気が再燃してきているが、そのブームはブエノスアイレス市主催のタンゴダンス世界選手権の存在なしには語れない。  さてその世界選手権が開催されるおよそ1ヶ月前、7月1〜2日には東京・渋谷にてタンゴダンスアジア選手権が開催される。今年

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[2017.06]『沖縄島唄2017』を通して伝えたい 沖縄民謡の若い唄い手たちの唄 — 宮沢和史&野田隆司 インタビュー —

文●落合真理  にわか雨がやんだ5月1日の夕刻、青山の月見ル君想フに足を運んだ。その日はアルバム『沖縄島唄2017』(※若手の民謡歌手9人が沖縄本島や離島の名曲を歌う民謡集)の東京公演の初日で、会場に入ると、ちょうど出演者の仲宗根創、新垣成世、大城クラウディアがリハーサルをしている最中であった。  間もなくしてリハーサルも終わり、会場の2階で待っていると、何枚ものCDを抱えた野田隆司と、お手製の三線を手に持った宮沢和史が姿を現した。  ライヴの時間が差し迫る中、『沖縄島

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[2017.06]セアラーからラテンアメリカへ〜哲人歌手ベルキオール死す

文●岸和田 仁  セアラ州ソブラル市。州都フォルタレーザから西南方向へ約240㎞のところに位置する内陸中堅都市だ。  物理学の歴史をかじった人なら、このソブラルが「物理学の革命」に寄与したことはご存じだろう。1919年、アフリカのプリンシペ島とブラジルのソブラルの2か所で英国科学観測隊によって行われた皆既日食観察の結果、アインシュタインの一般相対性理論の正しさが裏付けられたのだから。ソブラル市の中心に、アインシュタインの顔写真を埋め込んだ記念碑が建っているのも、この「大

[2017.06]10周年を迎えたカホン・フェスティバル〜プロジェクトの継続に奔走するジュリ・ギジェロット

文●川又千加子/写真●オスカル・チャンビ  早いもので今年、カホン・フェスティバルは10周年を迎えた。故ラファエル・サンタ・クルスが、ペルー生まれの打楽器カホンの復興と普及を目的に企画して始めたパーカッション・フェスティバルは、国やジャンルを超えた音楽イベントとして、すっかりリマの4月の風物詩として定着してきた感がある。  2014年のラファエルの急逝は、あまりに突然だったため今でも信じられないが、夫人のジュリ・ギジェロットを中心に、彼と親交のあったアーティストたちが遺志

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[2017.06]メキシコの伝統音楽ソン・ハローチョ〜実力派グループ、ヤカテクトゥリのメンバーに訊く

文と写真●石橋 純  メキシコから伝統音楽ソン・ハローチョの音楽家父子が来日した。ミスミ・コヒマ(1970年生まれ)と息子のフリオ・ゲレロ(1998年生まれ)──メキシコ湾に面する州ベラクルスの内陸の小さな町オタティトラン(住民約5000人)の出身だ。ミスミ氏の母方の姓「Kojima」は、日系人であった曾祖父に由来する。「Mizzumi」という珍しい名も、日本語の「湖」から取られたという。

[2017.06]ブラジル音楽新世代を聴くDisc Guide サンパウロ編

選・文●花田 勝暁(編集部)  サンパウロは、ブラジルのみならず、南米最大・南半球最大の巨大都市である。今回、サンパウロの若手の音楽家たちの近年の良作をリスト・アップしながら、改めて感じたのは、そのジャンルにおける多様さと、それぞれのジャンルにおける質の高さである。  日本で紹介されているサンパウロの若手の音楽家として、最初に思い浮かぶのは、毎年の日本公演を成功させているダニ・グルジェルを中心とした「ノヴォス・コンポジトーレス(新しい作曲家たち)」と言われる作曲家たちであ

[2017.06]ブラジル音楽新世代を聴くDisc Guide クリチーバ編

選・文●村上達郎 プロフィール●高校時代のブラジル交換留学をきっかけにブラジル文化の虜となる。卒業後に単独で渡伯、クリチバにて自身のバンドと現地のグループにてライブ演奏や録音をし活動をする。2016年よりサンパウロ州立音楽院のショーロ科にて7弦ギターを勉強している、現在21歳の現役音楽院生。作曲家、アレンジャー、ライターとしての活動も始めている若手アーティスト。 ▼  サンパウロの南に位置するパラナ州の州都クリチバ、約180万人が住むこの街は、一昔前から様々な方面でのア