世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2017.07]【短期連載】 The Latin Music is a Tramp! #2 アンドレア・ブラックフェルド

[2017.07]【短期連載】 The Latin Music is a Tramp! #2 アンドレア・ブラックフェルド

文●山本幸洋 6月18~21日にコットンクラブ東京で企画されたデイヴ・ヴァレンティン追悼ライヴは、盟友ビル・オコーネル(ピアノ)、リンカーン・ゴーインズ(ベース)、ロビー・アミーン(ドラムズ)というデイヴがもっとも注目されていたGRP期のメンバーとアンドレア・ブラックフェルドという組み合わせだった。アンドレアの近作にビルが参加しているから意外というわけではないけれど、ちょっとした驚きと嬉しさがあった。(6月19日、都内にて。協力:コットンクラブ東京、坂本 悠) 写真提供/

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[2017.07]風を奏でる音楽家のダイアリー #01 コミュニケーション

[2017.07]風を奏でる音楽家のダイアリー #01 コミュニケーション

文 ● ジョアナ・ケイロス  アルバムをリリースすることは、私にとって海にメッセージボトルを放つような行為。暗号のようなメッセージが、この大海のどこかに同じような気持ちを抱いている人を見つける、というおぼろげな使命を携え、放浪する。  作曲という行為は、表現したい! というある種の差し迫った気持ちによってされる。内にしまい込んではおけなくて、外に放出したい溢れ出る気持ちによってされる。演奏することでは、コミュニケーションマジックが引き起こされる。その前までただ感覚的だった

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[2017.07]【第6回
カンツォーネばかりがイタリアじゃない】クラッシュ・キッド、ピオッタ、プリモ・ブラウン
高架下のヒップホップ文化

[2017.07]【第6回 カンツォーネばかりがイタリアじゃない】クラッシュ・キッド、ピオッタ、プリモ・ブラウン 高架下のヒップホップ文化

文● 二宮大輔  トラステヴェレ駅の高架下に大好きな落書きがあった。  地下鉄の車両、店のシャッター、ビルの壁、ローマにはいたるところに落書きがある。いちばん多いのは「ラツィオのクソ野郎」や「人種差別反対」など、特定のサッカーチームの悪口や社会的なメッセージをスプレー缶で走り書きしたもの。もう一つは、もっと本格的なフォントで、ヒップホップのアーティストやグループの名前を描いた巨大なロゴマークのようなもの。さらに、1910年のメキシコ革命を発祥とするムラーレスと呼ばれる壁画

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[2017.07]【連載 TÚ SOLO TÚ #207】80歳を超えたエディ・パルミエリ
最新アルバムを発表し、7月に来日公演決定!

[2017.07]【連載 TÚ SOLO TÚ #207】80歳を超えたエディ・パルミエリ 最新アルバムを発表し、7月に来日公演決定!

文●岡本郁生  エディ・パルミエリに初めて直接会ったのは、確か1992年のこと。彼自身、そのときが初来日だったはずで、昭和女子大学の人見記念講堂でのコンサートの熱気はいまでも思い出すことができる。ティンバレスはホセ・クラウセル、コンガはリッチー・フローレス、ベースはジョニー・トーレスだったか? 筆者が制作を担当していたFMの番組にゲスト出演していただき、一緒に写真も撮っていただいたのだが、それからもう25年も経ってしまったのか……。筆者もいまでは、当時の彼の年齢を超えてしま

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[2017.07]【連載 ラ米乱反射 #135】起死回生かけ制憲議会議員選挙に向かうマドゥーロ政権 米南方軍は18ヶ国を巻き込んでカリブ海で合同演習

[2017.07]【連載 ラ米乱反射 #135】起死回生かけ制憲議会議員選挙に向かうマドゥーロ政権 米南方軍は18ヶ国を巻き込んでカリブ海で合同演習

文●伊高浩昭(ジャーナリスト)  ベネズエラ都市部での反政府勢力によるチャベス派政権打倒のための街頭動員戦術は2017年4月初めから2ヶ月半続いており、反政府派暴徒の暴力などによる死者は90人近く、死者は1200人を上回る。ニコラース・マドゥーロ大統領のチャベス派政権は苦境超克のため、1999年の現行憲法(チャベス憲法)を大幅改定して「マドゥーロ憲法」とも呼ぶべき「新憲法」を制定する起死回生戦略を遂行、7月30日に制憲議会(ANC)議員選挙を実施する。反政府勢力の中核である

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[2017.07]島々百景 #17 サムイ島

[2017.07]島々百景 #17 サムイ島

文と写真:宮沢和史  今から25年ほど前の話になるが、4枚目のアルバムに収録する曲をタイのスタジオで録音してみようということになって、曲を書いてバンドメンバーとスタッフとバンコクへ渡ったことがあった。そのスタジオは必要な録音機材はちゃんと揃っていて、何よりスタジオ代が安いということで、今後のレコーディングの仕方を模索する上でもチャレンジしてみる価値のある試みに思えた。それまで、アメリカやジャマイカには行ったことがあったが、東南アジアと呼ばれる地域には初上陸で、到着した時の味

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[2017.07]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #2 『ドン・ゴショ』

[2017.07]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #2 『ドン・ゴショ』

文●フアン・フェルミン・フェラリス  ドン・ゴショ、私の祖父であり、最初に書いた一編の歌のタイトルでもあります。それは彼の歴史を想いながら作曲したものでした。最初のヴァースはこのようなものです「ゴショは譜面台と一緒にいる/そしてラジオが振動する/アスールで(*1)」  これを書いた当時、私はとても若かったし、シンガーソングライターになりたいと思い始めたばかりでした。祖父は、アスールという小さな町に住んでいて、音楽をよく知っていました。それで私が最初に音楽に触れている間一緒

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[2017.07]ブラジル・エレクトロポップ界を牽引する マルチインスト奏者─シルヴァ

[2017.07]ブラジル・エレクトロポップ界を牽引する マルチインスト奏者─シルヴァ

文●坂本 悠 /翻訳●宮ヶ迫ナンシー理沙  世界的に流行中のエレクトロポップだが、本場の西欧や欧米と比較すれば南米大陸ではそこまで盛んな印象はないかもしれない。  だが実はそんなことないのである。サンバ、MPB、近年、日本でも人気が高まりつつある南米ジャズ等が盛んなブラジルにも、エレクトロポップ界注目のアーティストがたくさんでてきているのだ。その筆頭にシルヴァことルシオ・シルヴァ・ヂ・ソウザが挙げられるだろう。

[2017.07]ミナスの才女ジェニフェル・ソウザ|トータルクリエーターの顔

[2017.07]ミナスの才女ジェニフェル・ソウザ|トータルクリエーターの顔

文●宮ヶ迫ナンシー理沙 写真●Renata Queiroz  ソロデビューアルバム『永遠でないもの』が2014年には日本で、その後フランス〜ヨーロッパでリリースされ、国内外で評価を獲得した、ブラジリアン・ニュー・フォークシンガーソングライター。(国内盤リリース時インタビュー ラティーナ2014年12月号参照)。  昨年ベロオリゾンチ(以下BH)で初めて開催された音楽見本市でショーケースアーティストに選ばれ、ライヴをみた韓国のジャズフェスティバルの主催者に招待され、今年5月

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[2017.07]タチアーナ・パーハ〜困難を乗り越え歌い続ける歌姫

[2017.07]タチアーナ・パーハ〜困難を乗り越え歌い続ける歌姫

文●宮ヶ迫ナンシー理沙/写真●三田村 亮  バッキング・ヴォーカル/サポート・メンバーとして、錚々たる音楽家たちと活動しキャリアを積み、2010年にサンパウロの音楽シーンで最も待ち望まれたいたソロアルバム『インテイラ』をリリース。その後、アンドレス・ベエウサエルトと『AQUI』(2012)、今回共に来日したヴァルダン・オヴセピアンと『Lighthouse』(2014)、『Hand in Hand』(2016)とコラボレーション作品が続いている。最高の表現力と技術と至高の声を