文●山本幸洋 この3月のデイヴ・ヴァレンティンの死は早すぎた。だが、その死を悼んで盟友ビル・オコンネルらがコットンクラブ東京で6月18~21日にトリビュート公演を行い私たちは改めてデイヴの音楽を楽しみ、考える機会となった。メンバーはビル(ピアノ)、リンカーン・ゴーインズ(ベース)、…
文●岡本郁生 ルベン・ブラデスの活動が活発だ。 ルベン・ブラデス 現在、故郷のパナマを拠点とする彼は2015年、オルケスタを従えたサルサ・アルバム『ソン・デ・パナマ』を発表。さらについ先ごろ、その第2弾『サルサ・ビッグ・バンド』をリリースした。いずれも力のこもった中味の濃い作品で…
文と写真:宮沢和史 2008年は日本政府が移民政策として日本人781名を笠戸丸に乗せてブラジルへ送り出してからちょうど100年目。6月には皇太子様が公式に来伯され、10日間で8都市をご訪問されたことも大きなニュースとなり、ブラジルの日系社会が大いに盛り上がった一年となった。元はと言えば…
文●ジョアナ・ケイロス 「嗚呼、月よ。なんて美しいのだ。満月、下弦の月、三日月、どんな姿も同じように美しい」 親愛なる友人メリナ・ムラザニが歌っているの聞いて知った曲で〝牛(boi)〟がそう歌う。異議を唱えようがないほどに、月は美しい。私にだけでなく、たくさんの人に特別な効力をも…
文● 二宮大輔 ヴィッラ・アーダの小島 「夏は夜」という枕草子の定説は万国共通なのかもしれない。ローマでも夏は夜が格別だ。昼間の日差しの暑さをほのかに残す石畳に、涼しい夜風が吹き抜ける。ジェラートやかき氷を食べながら、川沿いを散歩する。イベントも盛りだくさんで、例えば野外上映会。…
文●フアン・フェルミン・フェラリス ラテンアメリカで最初にアコーディオンを聴いた人々の歴史/物語、それは変わりゆくものです、最初に南米にたどり着いた場所を主張する人たちのように。歴史/物語というのは、とりわけ誰が話すかによります。私の場合、ふたつのことが重要だと思わされました。ア…
文●伊高浩昭(ジャーナリスト) マイアミに司令部を置く米南方軍は2017年6月6~17日、カリブ諸国など18ヶ国を巻き込んでバルバドス領海、次いでトゥリニダード&トバゴ(TT)領海で合同演習を実施した。「貿易風2017」と名付けられた演習だが、ベネズエラのマドゥーロ政権に軍事圧力を…
文●中原 仁 写真●Rogério Cassimiro 外務省が日本文化の発信拠点として海外で展開する施設「ジャパン・ハウス」の1号館「ジャパン・ハウス サンパウロ」が5月6日、パウリスタ通りにオープンした。7日と8日、イビラプエラ公園内のイビラプエラ劇場(オスカー・ニーマイヤーの建築作品)で開…
マリア・シュナイダー・オーケストラ|2013年11月27日毎年恒例のJazz Standardのサンクス・ギヴィング・ウィークのギグに於いて(撮影:常盤武彦)
文●圷 滋夫 緑豊かな丘の上にある施設の中、優雅に日傘をさしながら闊歩する中年女。誰彼となく女主人のような態度で接しながら、人を見下した物言いで途切れ無く喋りまくっている。近くにいたら絶対話し掛けられたくない、面倒臭そうなこの女が主人公ベアトリーチェだ。ここは心に様々な問題を抱…