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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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#ラティーナ2017年9月号

[2017.09]けもの×菊地成孔─シンガーソングライター 青羊によるソロ・ユニット、けもの

文●編集部  菊地成孔をプロデューサーに迎えたアルバム『めたもるシティ』を菊地成孔のレーベル〈TABOO〉からリリースした彼女の世界をもっと知るべくけものと菊地成孔による対談を行った けもの『めたもるシティ』 (VRCL-10134)  菊地成孔がソニー・ミュージックアーティスツ内に立ち上げた自身のレーベル〈TABOO〉。その〈TABOO〉からアルバムのリリースが続いている。菊地成孔と大谷能生によるヒップホップ・ユニットのJAZZ DOMMUNISTERSは『Cup

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[2017.09]対談 小田朋美×菊地成孔─小田朋美と菊地成孔が〈編曲する女性〉について語る2万字対談

 シンガーソングライター/アレンジャー/キーボーディストとして活躍する才媛・小田朋美が〈編曲する女性たち〉をテーマにした対談で指名したのは、鬼才・菊地成孔だった ── 今お二人で一緒に仕事をされているということですが。 菊地成孔 先日ちょうど終わったところです。冨永昌敬監督が末井昭さんという方の自伝を映画化した『素敵なダイナマイトスキャンダル』っていう映画の音楽ですね。僕は彼の映画音楽をほとんどやっているんですが、今回、急にひらめいて、小田さんと一緒にやらせてくれという事

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[2017.09]Cornelius が選曲する『Mellow Waves』に繋がる世界の23曲

1. National Wake / International News (南アフリカ) ●南アフリカで「反アパルトヘイト / 反ファシスト」を掲げ1978年に結成されたパンク/レゲエ・バンド。この曲はパンク色が強い曲だが、バックではアフリカンなパーカッションが叩かれて、幾分トーキング・ヘッズのようでもある。(花田勝暁) 『Walk In Africa 1979-81』(1981年)収録 2. Bruno Pernadas / Ahhhhh (ポルトガル) 『How

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[2017.09]風を奏でる音楽家のダイアリー #03 魔力

文●ジョアナ・ケイロス  演奏者として私の最大の喜びのひとつは、コンポーザーの仲間たちの作品づくりに協力できることだ。私の音楽的人生を最も刺激する事柄だと思う。この世に作品が誕生し発展する過程に立ち会い、初めてそれを演奏して、アイデアが生まれるその場に参加して、それが人の耳、意識、心を通じて広がっていくのを目撃できること。  ちょっと振り返って思い出す。イチベレ・ツヴァルギと過ごした濃厚な時間でどれほど多くのことを学んだかを。多くの作品の誕生に立ち会い、編曲の展開や演奏す

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[2017.09]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #4『風が運んだもの』

文●フアン・フェルミン・フェラリス  「どうか風が我々を世界の果てまでもう一度運びますように」、こう歌うのは若く、痩せていて背が高い男、私みたいに。振り返ると彼とはほとんど兄弟のような時間を過ごしました。最初の出会い、互いにその午後のことをよく思い出します。ハビエル・ナダル・テスタと出会ってから今日まで7年。あまり時間は経っていませんが、何か特別なものを共有しました。たとえば歌をつくるような。2人とも最初に受講したラ・プラタ国立大学のポピュラー音楽クラスから抜け出したとき、

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[2017.09]【連載 ラ米乱反射 #137】マドゥーロ・ベネズエラ政権が制憲議会開設 米国に支援された反政府勢力に逆襲を開始

文●伊高浩昭(ジャーナリスト)  2017年8月4日、カラカス首都圏中心部のリベルタドール区ボリーバル広場のすぐ近くにあるベネズエラ国会議事堂本会議場に、制憲議会(ANC)が開設された。1999年に当時のウーゴ・チャベス大統領が国民投票を経て開設したANC以来18年ぶりのことだ。チャベスの下で99年12月30日公布された現行の「ボリバリアーナ憲法」を改定するため開設されたのが、今回のANCである。腰部癌により2013年3月5日死去した故チャベス大統領の後継者ニコラース・マド

[2017.09]【連載 TÚ SOLO TÚ #209】日本新世代を予感させるサルサ・バンド バンデラス

文●岡本郁生  このところ、東京のラテン~クラブ・シーンをザワつかせているバンドがある。2014年に活動を開始、つい最近2枚目のEPをリリースしたばかりのバンデラスだ。  結成直後、噂をきいて最初に興味をひかれたのは、元オルケスタ・デ・ラ・ルスのコンガ奏者、伊達弦がメンバーだということだった。ダテゲンが若いメンバーたちとサルサ・バンドをやっている…… これはいちど見なくては! と思いながらも、実際に目の当たりにしたのは、彼らにとって何度目かのライヴ。いまから1年ちょっと前

[2017.09]島々百景 #19 ジャマイカ

文と写真:宮沢和史 今から24年前、レコーディングのためにキングストンを訪れた時の写真。右は親愛なる音楽家、朝本浩文(写真提供:宮沢和史)  前年度から沖縄の沖縄県立芸術大学で非常勤講師を担当している。学校が居を構えているのは琉球時代の中心地首里であり、すぐ隣には首里城、そして周りは城下町の風情が残っていてあちこちに素敵な石畳や歴史的な建造物が見られる。こういう歴史ときれいな自然環境に囲まれた場所でのびのびと芸術を学んでいる学生たちがうらやましく感じてならない。自分も学生

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[2017.09]ショーロクラブ8年ぶりの新作『música bonita』─ Saigenjiによるインタビユー ─

文●Saigenji  風通しの良さは、懐の深さに繋がっていく。  28年目のショーロクラブの新譜『Música Bonita(ムージカ・ボニータ)』から受けた印象はそれだ。  高校生の時にファーストアルバムで衝撃を受け、後年仕事として音楽の世界に飛び込んでからは、心から尊敬する大先輩たちであり、本当の「オリジナル」なインストゥルメンタルミュージックの日本における先駆者であるショーロクラブの御三方とのインタビューは、こちらのそこはかとないキンチョーをよそに、文字通り抱腹

[2017.09]カティア・カルデナル日本初上陸!

文と写真●本田健治  2008年の8月から全国で行った中米4ヶ国のトップ・アーティストたちによるフェスティバルは中身の濃いものだった。そのアーティスト選びで最初に決めていたのがニカラグアの「ドゥオ・グアルダバランコ」(グアルダバランコはニカラグアの美しい国鳥)。他にはコスタリカのエディトゥス、ホンジュラスのギジェルモ・アンダーソン、グアテマラから国立マリンバ・アンサンブルだった。だが、1年少し前になってある事情で1ヶ国を外してパナマを加えることになった。止むなく外したのがこ

[2017.09]キューバン・ジャズのサラブレッド 、アロルド・ロペス=ヌッサが仙台に登場!

文●山本幸洋 アロルド・ロペス・ヌッサ トリオ&ジャズフォー◆東北スペシャルセッション Miyagi Autumn Jazz Live 2017 http://miyagi-hall.jp/events/9522 2011年3月11日、東日本大震災で被災した東北の方々を励まそうと、同年6月から日本人ジャズ・ミュージシャン有志4人が被災地でジャズのライヴを始めた。メンバーは徐々に増え、ジャズフォー東北として今も活動している。今年も9月9にJR仙台駅からほど近くにある東京エレ

[2017.09]映画『パッション・フラメンコ』─現代フラメンコ界をリードする最高峰のダンサーの一人、 サラ・バラスがその魂と情熱を賭ける踊りとは?

文●圷 滋夫  フラメンコはスペイン南部のアンダルシアで生まれた芸能で、主に3つの要素、歌と踊りと伴奏に分かれる。サラ・バラスの2014年初演の舞台「ボセス フラメンコ組曲」は、各々の歴史の中からパコ・デ・ルシアやカマロン、アントニオ・ガデスなど、バラスが多大な影響を受けた6人の偉大な巨匠達に光を当てた熱狂の舞台で、彼女が頂点を極めた作品とも言われている。  映画「パッション・フラメンコ」はこの舞台の立ち上げから世界ツアー迄の怒涛の日々を、全てを取り仕切るサラ・バラスに密

[2017.09]どこまでも優しい フリアン・モウリンの音楽世界の秘密は?

文●坂本 悠  アルゼンチン・ブラジルの輸入レーベル兼CDショップの大洋レコードが今年で開業12周年を迎えたことを記念し、ブエノスアイレス出身のSSWのフリアン・モウリンが来日、大洋レコードのオーナーであり、自身もギターによる作品制作に長年取り組んできた伊藤亮介氏と7箇所をめぐる全国ツアーが6月下旬に開催された。  アコースティックなサウンドを基調としつつ、アルゼンチン本国のフォルクローレの他にブラジルやウルグアイなどの近隣諸国の要素を巧みに取り入れたモダンな前作『スール

[2017.09]「中村とうよう 音楽評論家の時代」を執筆した田中勝則氏に訊く

文●松山晋也  衝撃の自死(2011年7月21日)からの7回忌に合わせるように上梓された「中村とうよう 音楽評論家の時代」。生涯にわたる著作物や監修レコード類などの資料も網羅したこの大著(全585ページ)は、人間・中村とうようの人生の軌跡をたどりながら、音楽評論家という仕事の在り方や可能性までも考察した異色の評伝だ。著者である音楽評論家/プロデューサーの田中勝則氏は、生前のとうよう氏と最も密につきあった一人であり、この本は彼だからこそ書けたと言っていい。上梓に至る経緯や思い