文● 二宮大輔 ジリオラ・チンクエッティ カンツォーネばかりがイタリアじゃないと啖呵を切って始めたこのコラムだが、これにはカンツォーネに代表されるようなステレオタイプなイタリアのイメージを壊して、別角度からイタリアの深層に迫ろうという志の表れであって、カンツォーネを批判するつも…
❶90年代の「渋谷系」というムーブメントの最中には、どんなものを好んで聴いていましたか? ❷今、どんな音楽を聴いていますか。 ❸今、どんなメディアで音楽を聴いていますか? ❹かつての「渋谷系」を好んで聴いていた方に、今のどういう音楽を推薦したいですか? ❺かつての「渋谷系」とされる音楽の…
文●山本幸洋 近年のジミーといえば、エディ・パルミエリの来日公演には欠かせない存在だ。ここ10年ほどエディは往年のハードなサルサを復活させ、長年愛用したCP70Mからグランド・ピアノに切り替えて、あのリフでオーディエンスをノックアウトしてきた。その傍らにはジミーのトロンボーンが常にある…
文と写真:宮沢和史 気象予報士の方々が最近よくテレビで口にするのは「今までの経験値では気象予報がし難くなってきている」という当惑の言葉。確かにゲリラ豪雨だとか竜巻であるとかヒョウであるとか、51年間生きて来た自分のような世代にとって馴染みのない気象状態をテレビで見たり実際に体感し…
文●フアン・フェルミン・フェラリス なぜ自分がピアノを弾きたかったのか覚えていません。覚えているのは両親に最初にキーボードを与えられた日のこと。それ以来、多くの出来事が音楽を通して起こりましたが、決して演奏をやめることはありませんでした。その中で最も重要なことは演奏し学び続けた…
文●岡本郁生 今年4月にラテン・ジャズ・アルバム『ウィズダム/サビドゥリア』をリリースしたエディ・パルミエリだが、7月の来日の際に会ったとき、「(自分は)これと同じぐらいの、あるいはもっと良い作品は今後二度と作れないだろう。だからもうラテン・ジャズ・アルバムはやらない。これで終…
文●伊高浩昭(ジャーナリスト) 亜国人革命家エルネスト・チェ・ゲバラ(1928~67)が処刑死を遂げてから本日、2017年10月9日で半世紀が過ぎた。ゲバラを革命家にしたキューバ、死地ボリビア、生国アルゼンチンなど世界各地で記念行事が催された。私は駆け出し記者時代初年1967年のこ…
文 ● ジョアナ・ケイロス クララ・クロコヂロ(クララ・クロコダイル)は消えちゃった。クララ・クロコヂロは逃げちゃった。当時そしてその後の時代も続けてブラジルを揺るがすサンパウロ前衛派の第一人者、そして天才アヒーゴ・バルナベーの80年代の象徴的な作品を演奏する新しいバンドに参加しな…
選・文 清川宏樹 前頁ではディエゴ・スキッシの音楽を古典タンゴの視点から捉えなおしてきたが、もちろん本稿の目的は、スキッシの音楽を聴くリスナーの方々にタンゴ全般を聴いてもらいたいというものだ。今やタンゴをヘビーに聴くようになった筆者でも、タンゴに出会ってしばらくの間は正直、古典…