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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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#ラティーナ2019年4月号

[2019.04]モニカ・ストーリー

文●宮ヶ迫ナンシー理沙 text by NANCI LISSA MIYAGASAKO  モニカ・サウマーゾ・ピニェイロ、1971年、サンパウロ生まれ。歌手。彼女の歌への愛は、幼少期に家で聴き親しんだ様々なMPB(ブラジルポピュラー音楽)の音楽に由来する。音楽を専門的に学ぶに至ったのはそのずっと後、大学受験前の予備校で勉強をしている時。1980年代初頭の芸術運動「サンパウロ前衛派(ヴァングアルダ・パウリスタ)」の中心的グループだったグルーポ・フーモのメンバー、ヒカルド・ブレイ

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[2019.04]平成のワールドミュージック ⑤平成21年〜平成25年

●平成21年(2009年)◆砂漠のブルースの絶対王者『ティナリウェン/イミディワン~アフリカの仲間たち』

[2019.04]平成のワールドミュージック ④平成16年〜平成20年

●平成16年(2004年) ◆中華圏全体に愛されるジェイ・チョウの最高傑作『ジェイ・チョウ/七里香』  平成を代表する中華圏のアーティストとして多くの人がジェイ・チョウを挙げるだろう。それほど圧倒的な力を持つ存在。例えば、彼の曲が学校の教科書に載っているとか、中国で30社以上のCMに出ているとか、中国中央電視台の大晦日特番で彼が出た瞬間視聴率が95.6%だった……など枚挙に暇がない。映画の世界でも俳優・監督などで大活躍。が、なんといってもジェイの成功は音楽に始まる。  2

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[2019.04]平成のワールドミュージック ③平成11年〜平成15年

●平成11年(1999年) ◆ヌスラットの生涯を凝縮したような遺作『ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン/スワン・ソング』  97年5月4日に地元パキスタンで収録された2枚組のライヴ盤。結果的にこれが、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンのファイナル・パフォーマンスとなり遺作となった。ヌスラットは、元々はスーフィズムを広めるための音楽だったカッワーリーを独自の意識で発展させていた。この日は、前半はハーモニウムとタブラを使うオーセンティックな編成のカッワーリーを演奏し、後半になると西

[2019.04]ブラジルフィールドワーク #11 ファヴェーラから世界に言葉を放つ ジゼリ・マルチンス

文・写真●下郷さとみ text & photos by SATOMI SHIMOGO  1月末から2週間ほどピースボートに乗ってきた。2年ぶり8回目の旅の行程は、いつものようにケープタウンから大西洋の向こうのリオデジャネイロまで。水先案内人と呼ばれる船内講師として、次の寄港地ブラジルについてレクチャーをした。今回の旅は若いアクティビストの友人と一緒だった。リオデジャネイロ市北部の巨大ファヴェーラ・マレーで生まれ育ったジゼリ・マルチンス。彼女にどうしても乗ってもらいたくてピー

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[2019.04]島々百景 #38 与那国島

文と写真:宮沢和史  与那国ぬ渡海や 池ぬ水心  心安々とぅ 渡てぃいもり 与那国島の渡航は まるで静かな池を渡るように 安心して お渡りください 『ドゥナンスンカニ(与那国ションカネー)』  与那国島民謡  沖縄県八重山諸島、与那国島は日本最西端の孤島だ。東側に位置する石垣島への距離と、西側にそびえる台湾との距離はほぼ同じ。沖縄本島はというとはるか500㎞北東の彼方に位置する。日本本土、東京との距離感は言わずもがな…。位置的にはもちろんのこと精神的にも台湾の方がはるか

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[2019.04]【連載 TÚ SOLO TÚ #227】いま大きな注目を集めるキューバ出身デュオ クラシックとストリートの融合

文●岡本郁生 「ベニンやカメルーン、ナイジェリア、ブルキナファソ、カボヴェルデの音楽を聴いていると、それを自分の世界に取り込みたいと思う。そしてそのリズムをメロディックな何かに変換しようと試みる。その結果、こんな曲が現実のものになるんだ」  アルフレド・ロドリゲスとペドリード・マルティネスによるアルバム『ドゥオローグ』は「アフリカ」という楽曲でスタートする。ロドリゲスがピアノ/フェンダー・ローズ/キーボード/ヴォーカルを、マルティネスがパーカッション/ヴォーカルを担当し

[2019.04]風を奏でる音楽家のダイアリー #20 カーニヴァルを終えて

文●ジョアナ・ケイロス  新たな学びを通して、異なる性質の芸術の間や、人生におけるさまざまな側面に類似点があることに気がつくことは驚くべきことです。私は合気道を原点とし、植芝先生の内弟子にあたる野呂先生がフランスで発展させた氣之道という格闘技を習っています。氣之道はその起源となった武道の原理と深く関わり、心身の発達を促してくれる方法のひとつだと思っています。

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[2019.04]【連載】タンゴのうた 詩から見るタンゴの世界 第15回 カミニート(径)

文●西村秀人 text by HIDETO NISHIMURA 何を今さら、という感じのタンゴの大名曲。作曲はタンゴのゆりかごであるラ・ボカ地区の名士としても知られるフアン・デ・ディオス・フィリベルト。しかし作詞者ガビーノ・コリア・ペニャローサとこの歌詞の真実は意外なほど知られていない。  作詞者ガビーノ・コリア・ペニャローサは1880年(資料によっては1881年)、メンドーサ州ラ・パスの生まれ。母はアルゼンチン独立後の内戦期にブエノスアイレスの中央集権主義に反対し立ち上

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[2019.04]ブラジル音楽の職人と魔術師が日本にやってくる 〜O artesão e o bruxo〜

文●アンドレイ・ヘイナ text by ANDREI REINA 「この男は新しいよ。新しいことをするんだ。クリエイターだよ」 白髪の長髭で派手な柄のシャツを着た老男が、その横ではにかむ男の肩に手を置いて語る。「エルメート(私)は嘘をつかないってみんな知ってるだろ?」と、その老男が語った後にさらに強調する。「私にとって、この人は偉大なコンポーザーそして演奏者の一人だ」これは、YouTubeで見られる1998年に撮影された貴重な映像で、ブラジルのミュージシャンのなかでも最も

[2019.04]平成のワールドミュージック ②平成6年〜平成10年

●平成6年(1994年) ◆弾ける明るさに心洗われる最高傑作『りんけんバンド/ゴンゴン』  照屋林賢率いるりんけんバンドは、沖縄の言葉と伝統的な音楽性をベースにした現代的なサウンドで、多くの人に沖縄音楽のすばらしさを教えてくれた。佳曲は数多いが、アルバムとしては林賢の作曲、サウンド・クリエイトの力量がフルに発揮されたこのアルバムが最高傑作だろう。ジャケットに作品が使われている版画家の名嘉睦稔が作詞した「海とぅ島」や桑江良奎作詞の「あやふに」などから、沖縄の大自然が目の前いっ

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[2019.04]映画の中の新しい音楽

文●圷 滋夫 text by SHIGEO AKUTSU  今年のアカデミー賞作品賞受賞作『グリーンブック』。まだ黒人差別が合法だった1962年のアメリカ南部を、実在の黒人ピアニストのドン・シャーリーと、彼に傭われた白人運転手トニー・バレロンガがドサ廻りをする。社会派なテーマを娯楽映画に昇華し、ウェルメイドな感動作に仕上げたのは、なんとあのお下劣ギャグ満載の『メリーに首ったけ』や『愛しのローズマリー』などのピーター・ファレリー監督だが、弱者に対する温かな視線は何ら変わる事は

[2019.04]『ROMA/ローマ』─ 1970年代のメキシコを舞台にした映画史に残る美しいモノクーロム映画

文●花田勝暁 text by KATSUAKI HANADA  共に映画製作にあたるなど精力的に協力し合っているメキシコ出身の3人の映画監督が、アカデミー賞など毎年数々の映画賞で話題の中心にならない方が珍しくなっている。「The Three Amigos of Cinema(映画業界の3人の親友)」と呼ばれる3人の映画監督とは、ギレルモ・デル・トロ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥと、本稿で紹介する『ROMA/ローマ』を撮ったアルフォンソ・キュアロンである。 『R

[2019.04]カステーロ・ブランコ ストーリー

文●花田勝暁 text by KATSUAKI HANADA  ぜひ、日本の音楽好きの人に広く知って欲しいブラジルの若いシンガーソングライターがいる。名前は、カステーロ・ブランコ。心を揺さぶる芯の強い名曲を紡ぐ才能を持つ彼は、思慮深く文学的・哲学的で、メディアに出てスターになるタイプではないが、その歌で静かにブラジルの多くの音楽好きを魅了している。  同世代のブラジルの才能として、シルヴァ、チン・ベルナルデスやフーベルが注目されているが、ぜひ、カステーロ・ブランコにも注目

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