世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2018.12]GUINGA STORY ギンガ・ストーリー(前編)

[2018.12]GUINGA STORY ギンガ・ストーリー(前編)

文●花田勝暁 text by KATSUAKI HANADA  来年4月の来日が決定したギンガのキャリアを振り返ります。前編では幼少期から2000年までを追いかけます。  私は1991年に自分のアルバム『ブラジレイロ』を録音していたときに、リオデジャネイロでギンガを知りました。私は瞬く間に、彼の曲のメロディーの独創性とハーモニーの豊かさに魅了されてしまい、素晴らしい作曲家であるギンガが本物のイノベーターだと気付きました。ギンガは歴史の住人で、ブラジルのポピュラー音楽の最

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[2018.12]ヤマンドゥ・コスタ
ディスコグラフィー

[2018.12]ヤマンドゥ・コスタ ディスコグラフィー

文:中原 仁、花田勝暁 Lúcio Yanel & Yamandu Costa『Dois Tempos』(2001年、ACIT) ▪最初に影響を受けたギタリストで故郷の町に住んでいたアルゼンチン人、ルーシオ・ヤネルとのデュオ・アルバム。2人の自作からナザレーやハダメスの作品、フォルクローレまで幅広く、当初から汎ラテンアメリカな音楽性を備えていたことが聴き取れる。(仁) 『Yamandú』(2001年、Eldorado) ▪️初の単独リーダー作はリオ録音。ショーロから故

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[2018.12]風を奏でる音楽家のダイアリー #16 女性アーティストへの敬意

[2018.12]風を奏でる音楽家のダイアリー #16 女性アーティストへの敬意

文●ジョアナ・ケイロス  この文章では、音楽と私の関係において、たくさんインスピレーションを受けている多くの女性アーティストたちへの気持ちを書き留めておきたい。

[2018.12]島々百景 #34 小浜島

[2018.12]島々百景 #34 小浜島

文と写真:宮沢和史  沖縄の三線という楽器は琉球古典音楽・舞踊、組踊、琉球芝居、エイサー、民謡、に欠かすことのできない伴奏楽器であり、かつては沖縄の魂と称され、日本の刀にも並ぶほどの大切な家宝でもあった。棹の部分はリュウキュウコクタン(くるち)、特に八重山地方のくるちが最良の材木とされていて、チーガと呼ばれる胴の部分は県産の木材、表裏にはニシキヘビの皮をきつく張り、あのなんとも言えない風情ある音を奏でる。同じ弦楽器で同じく弾くように演奏するギターと同様に音の立ち上がりは早い

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[2018.12]【連載 TÚ SOLO TÚ #224】追悼 ジェリー・ゴンサレス
NYラテン音楽の伝統そのものを体現する存在

[2018.12]【連載 TÚ SOLO TÚ #224】追悼 ジェリー・ゴンサレス NYラテン音楽の伝統そのものを体現する存在

文●岡本郁生  悪い知らせは突然やってくる。10月のはじめ、耳を疑いたくなるニュースがスペインから飛び込んできた。ジェリー・ゴンサレスが亡くなったというのである。  信じたくない。しかし、それは本当のことだった。  10月1日の未明、マドリードの中心部、ラバピエス地区にある4階建てアパートで火事が発生して1階の彼の部屋にも煙が侵入。駆け付けた消防と警察に救助され病院に運ばれたものの、心肺停止状態となっており、数時間後に死亡が確認されたという。69歳だった。 悲しい。悲

[2018.12]ブラジルフィールドワーク #07 リオデジャネイロ
武器で平和はつくれない

[2018.12]ブラジルフィールドワーク #07 リオデジャネイロ 武器で平和はつくれない

文・写真●下郷さとみ text & photos by SATOMI SHIMOGO  11月はじめ。フェイスブックのタイムラインに悲痛な声が大量に流れて来た。「銃声がやまない」「装甲車が物を壊しながら路地を走って行く」「子どもが撃たれて死んだ」……。  リオデジャネイロ市北部にあるファヴェーラ・マレーで、リオ州軍警察の作戦が展開されていた。1週間続いたそれは、何の罪もない住民のあいだに8人もの犠牲者を出して終わった。うち3人は10代の少年だった。外で友人と遊んでいて。朝

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[2018.12]【連載】タンゴのうた 詩から見るタンゴの世界 第11回 ミロンガが泣く時

[2018.12]【連載】タンゴのうた 詩から見るタンゴの世界 第11回 ミロンガが泣く時

文●西村秀人 text by HIDETO NISHIMURA タンゴの歴史において、最初に登場した女流詩人は誰か? この問いに答えるのは難しいが、一定のヒット曲を書いた人物ということであれば、マリア・ルイサ・カルネリ María Luisa Carnelli(1898-1987)を先駆者として挙げることが出来る。  マリア・ルイサ・カルネリの名を知るタンゴ・ファンはほとんどいないだろう。それもそのはず、彼女の代表作であるこのタンゴの作詞者はルイス・マリオである…おわかり

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[2018.12]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #18 『コトリンゴ』

[2018.12]連載 太平洋の向こう岸からの手紙 #18 『コトリンゴ』

文●フアン・フェルミン・フェラリス  みなさん既にコトリンゴのアルゼンチン滞在の重要性をお分かりのはずです。私の意見では、坂本龍一が我々の国において日本の音楽への扉を開きました。彼女が来る前から、幾人かの音楽家がコトリンゴの音楽をよく知っていました。そしてその中にはルイス・アルベルト・スピネッタもいました。モノ・フォンタナやクラウディオ・カルドーネはスピネッタのキーボーディストだったということで我々の国では重要な音楽家です。それは私が両者を知った理由でもあります。ルイスとの

[2018.12]エグベルト・ジスモンチと
アンドレ・メマーリの往復書簡

[2018.12]エグベルト・ジスモンチと アンドレ・メマーリの往復書簡

 ブラジルの現代の音楽シーンにおいて常に革新してきたマエストロ、エグベルト・ジスモンチと、その影響を多大に受け、後を継ぐような優れたアーティスト活動を行うアンドレ・メマーリのメール対談が、実現した。お互いの作品や創作活動についてどのような印象をもっていたのか。公演などで忙しいなか、企画を快諾して下さった2人に感謝します。10月31日より11月9日までの2人のメールおよびメッセージのやりとりを記録した。(編集部)

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[2018.12]ビアンカ・ジスモンチ
自然体な制作活動

[2018.12]ビアンカ・ジスモンチ 自然体な制作活動

文●宮ヶ迫ナンシー理沙 text by NANCI LISSA MIYAGASAKO  今年6月に、自身のトリオで3度目となる来日ツアーを行なったビアンカ・ジスモンチ。父、エグベルト・ジスモンチの生誕70年を祝した特別なレパートリーを携えての来日となった。来日ツアー直後に、2016年より制作していたという最新作『Desvelando Mares』をハンガリーのレーベルよりリリース。ブラジルの枠を超えた世界の音楽家たちにインスピレーションを受けてつくられた楽曲からなり、ビアン