文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 八重山には《六調節》(さまわ)という歌が伝わっている。これは、奄美諸島で盛んに歌い踊られる《六調》が伝わったものといわれている。奄美諸島北部の島々では、タネオロシ(餅貰い)などの祭や八月踊り、また様々な宴席の最後に必ずとい…
文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 3月になってずいぶん寒さも和らいできた。沖縄では旧暦の3月3日にハマウリ(浜下り)と呼ばれる行事が行われる。昨今の沖縄では、「ハマウリって、ビーチパーリ(ティ)ーのことでしょう?」とこたえる若者も多いようだが、ハマウリの本来…
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文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 沖縄の夏から秋にかけて各地で催される一大イベントとして、綱引きがある。人々が雄綱と雌綱を貫(かぬち)棒で固定し熱狂的に引き合うさまは地域毎に少しずつ様相が異なっていて、それぞれ独特の個性を発揮している。ここで、沖縄の綱引き…
文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 「チョンダラー」ということばで多くの人が思い浮かべるのは、沖縄の夏の芸能エイサーにおいて、顔を白塗りにしてバサー(芭蕉布)をまとい、滑稽な動作で主役の太鼓打ち達に絡んだり補佐したりする役柄のことだろう。しかし、このようなエ…
文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 沖縄の夏といえば、地域の若者達が大太鼓や締太鼓を叩きつつ、華麗なヘーシ(囃子詞)を交えて勇壮に踊るエイサーをまっさきにイメージする人は多いだろう。しかし今年は、沖縄各地でエイサーの太鼓の音が全く聞こえないという異常な夏を迎…
文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 沖縄各地のムラには、ウタキ(御嶽)と呼ばれる聖空間がある。夏の祭りの時期にそこを訪れるとガジュマルやクロツグ、アカギなどが生い茂った鬱蒼とした原生林の中から、紺色の絣の着物をまとった数十名の女性たちの厳かで格調に満ちた歌声…
文:久万田晋(くまだ・すすむ 沖縄県立芸術大学・教授) 沖縄の夏の風物詩といえば、若者が太鼓を片手に勇壮に踊り歩くエイサーや、地域の人々が東西に分かれて雄雌の綱を熱狂的に引き競う大綱引きがまっさきに思い浮かぶ。このように沖縄には、暑い夏の期間に多くの祭りが集中している。民俗学で…