文と写真:宮沢和史 生みの親というのは自分で選択することができない。オギャー! とこの世に生まれ出ずる10ヶ月も前にすでに決定してしまってる。選択という意味では、生まれ故郷にも同じことが言える。誕生の時点で出生地を選択する権利は本人には無い。そういう意味では親と故郷はほぼ同じ概念…
文と写真:宮沢和史 島々の歴史を改めて調べてみると、その多くは侵攻、侵略による上書きによって年表が書き進められる場合が多い。人間は自分の生命、老いの速度でしかものを感じ取ることができないから、現在世界情勢はグラついていると認識しながらもなんとか均衡を保っていると思いがちだが、世…
文と写真:宮沢和史 ディック・リー(左)と宮沢和史 行ってみるまで、シンガポールが島であることを実は知らなかった。1992年にシンガポールを代表するファッションデザイナーであり、シンガーソングライターであるディック・リーが自身で原作、脚本を書き作詞作曲と、さらに主演まで務めたオ…
文と写真:宮沢和史 沖縄県の石垣島から船に乗って南西へ進むとあっという間に小さな島に着く。石垣島のフェリー乗り場周辺の雑踏からたった15分で次元をひとつまたいだほどの別世界に上陸することができる。その島の名前は竹富島。島のおじさんが三線を弾いて歌いながら水牛車で島内を案内している…
文と写真:宮沢和史 今から25年ほど前の話になるが、4枚目のアルバムに収録する曲をタイのスタジオで録音してみようということになって、曲を書いてバンドメンバーとスタッフとバンコクへ渡ったことがあった。そのスタジオは必要な録音機材はちゃんと揃っていて、何よりスタジオ代が安いということ…