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世界の音楽情報誌「ラティーナ」

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#ラティーナ2022年1月

【追悼】 エルザ・ソアレスの91歳の死 ─ 壮絶な人生の最期は栄光に包まれ穏やかに ─

■エルザ・ソアレスの91歳の死 近年も新たな黄金期を迎えていたブラジルの偉大な黒人女性歌手、エルザ・ソアレス(Elza Soarez)が、2022年1月20日15時45分(現地時間)にリオデジャネイロの自宅で、老衰で亡くなった。91歳だった。  恋人でありマネージャーのペドロ・ロウレイロ(Pedro Loureiro)によると、家族に向かって「私は死ぬと思う」と言った後、彼や家族と40分ほど話しをし、力を失い、目を閉じて亡くなったそうだ。苦しむことなく、安らかに亡くなった。

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[2002.6] 没後20年に改めて彼女のいない20年間を振り返る「検証 ⎯ 永遠のエリス・レジーナ」[アーカイヴ記事]

文●國安真奈 text by MANA KUNIYASU  60年代後半、衰退するボサノヴァを尻目に、超新星のようにミュージックシーンに現れ、以降20年足らずの間に一時代を築き上げた天才エリス·レジーナ。彼女が亡くなり、去る1月19日で早20年が過ぎた。祖国ブラジルでは、その生涯を描いたミュージカルやテレビ·ドラマ、長編映画など、さまざまなオマージュが企画されたが、中でも注目を集めたのが、年頭から上演されたミュージカル「エリス ⎯⎯ エストレーラ·ド・ブラジル (ブラジルの

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[2022.1]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り18】 沖縄の島々に伝わる稲作生産叙事歌謡 ―《天親田》と《ティルクグチ》―

文:久万田晋(沖縄県立芸術大学・教授)  沖縄の島々には広く開けた土地がなく、大規模な稲作にまったく適していない。それにも関わらず近現代まで、沖縄の一部では稲作が行われていた。たとえば名護市羽地地域などはハニジ・ターブックヮ(田袋)と称されるほど有名な稲作地帯であった。ところが1962年に勃発したキューバ危機による世界的な砂糖価格の高騰の結果、沖縄の多くの農家が稲作を捨ててサトウキビ生産に転換した。そのため現在の沖縄県では、石垣島などごく限られた地域でしか稲田が見られなくな

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[2022.1]【連載 シコ・ブアルキの作品との出会い⑰】  いったい何なのか — O que será

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  ブラジル北東部バイーア地方が誇る文豪ジョルジ・アマードの人気小説に、『Dona Flor e seus dois maridos(フロール奥様と彼女の二人の夫)』という、有名な作品があります。植民地時代のブラジル旧首都であるサルヴァドールの街を舞台に、博打うちの遊び人である夫ヴァジーニョがカーニバルで命を落とし、残された未亡人フロールは、信心深い薬剤師テオドーロと再婚するもの

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[2022.1] カエターノ・ヴェローゾが語る『メウ・ココ』|カエターノ最新インタビュー

インタビュー&文●中原 仁  2021年10月下旬にデジタル・リリースされ、「2021年ブラジル・ディスク大賞」一般投票、関係者投票、両部門とも第2位にランクインした、カエターノ・ヴェローゾの『Meu Coco(メウ・ココ)』。年末にはCDもリリースされ、日本盤CDはブラジル側の事情で1カ月延期になったが2022年1月19日に発売される。  日本盤の解説執筆にあたり、カエターノがメール・インタビューに応えてくれることになり、10月にカエターノがソニーミュージック公式サイトを

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[2022.1]【アルゼンチン・ニュース】「タンゴ・アルヘンティーノ」のオリジナル・キャスト、タンゴの名ダンサー、エルサ・マリア逝く!

編集部  タンゴダンス界にまた悲報です。夫のエクトル・マジョラルと共にアルゼンチン・タンゴの象徴的なカップルの一人となったエルサ・マリア・ボルケスが、この1月8日に亡くなった。弟のカルロス・ボルケスが自分のFacebookに投稿した途端、ニュースは世界を巡り、無数のタンゴ・ファンから哀悼の言葉が寄せられたという。  1944年6月25日、ブエノスアイレスのラ・ボカ地区に生まれた彼女は、ダンスを職業とし、エルサ・マリアという芸名で、世界各地を訪れ、さまざまな地域の人々と肩を

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[2022.1]【連載 アントニオ・カルロス・ジョビンの作品との出会い⑭】もう一人の「イパネマの娘」を賛美した歌 - 《Lígia》

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  前回は、名曲「イパネマの娘」誕生の際のモデルとなった美女が実在し、イパネマのレストラン・バー「Veloso」の常連飲み客であるジョビンとヴィニシウスが、毎日見かけていた人物(エロイーザ)であったというお話をご紹介しました。実は、もう一人のイパネマの娘とでも申しましょうか。イパネマの娘のヒットから6年後の1968年、ジョビンは、この「Veloso」というお店で出会った別な女性に

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[2022.01]最新ワールドミュージック・チャート紹介【Transglobal World Music Chart】2022年1月|20位→1位まで【聴きながら読めます!】

 e-magazine LATINA編集部がワールドミュージック・チャート「Transglobal World Music Chart」にランクインした作品を1言解説しながら紹介します! ── ワールドミュージックへの愛と敬意を込めて。20位から1位まで一気に紹介します。 20位 AySay · Su Akarレーベル:Nordic Notes (10) 19位 Bixiga 70 · Bixiga 70レーベル:Glitterbeat (15) ↓国内盤あり〼。 1

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[2022.1] 【島々百景 第67回】 Ruben Rada @ 中野

文と写真●宮沢和史  毎月Covid-19の話題から書き始めるのが恒例になってしまっていて申し訳ないと思いながらも、毎月のように新展開があるのでなかなか放ってはおけない。年末に差し掛かりヨーロッパを中心として新規感染の第6波が来ているというニュースが聞こえてきたと思ったら、その後あちこちでこの2年間で最悪の数字を更新している。年明けの数字を見て驚いた。1日の感染者数がフランスやスペインでは約 30万人を超え、イタリア、イギリスなどでも10万人を超えている。そして、驚愕したの

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[2022.1]【中原仁の「勝手にライナーノーツ」⑱】 Robertinho Silva, Alexandre Ito 『Nascimento das Canções』

文●中原 仁  2022年10月に80歳を迎える “ブラジルの声”、ミルトン・ナシメントが昨年の誕生日に、「A Última Sessão de Música」と題する2022年のコンサートツアーをもってライヴ・パフォーマンスから引退すると発表した。  「最後の音楽会」という意味のタイトルは『Milagre dos Peixes』(1973年)に収録された、ミルトンが作曲したピアノ・ソロのインスト曲のタイトル。なお、この曲は、同アルバムのブラジル盤CD(アビーロード・スタ

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【琉球音楽周遊 ~沖縄本島の島うた③~ 】戦中戦後生まれの唄者たち|宮沢和史

文●宮沢和史 *以下敬称略  1945年、ズルズルと地の果てに引きずられるようにして終息を迎えた沖縄戦から日本の敗戦を経て、沖縄はアメリカ合衆国へと手放され、1972年の沖縄の日本返還までの27年間、アメリカ合衆国の統治下に置かれることになった。いわゆる、「アメリカ世」の時代である。この「琉球音楽周遊」で紹介した小浜守栄、嘉手苅林昌、山内昌徳、登川誠仁、糸数カメ、そして、前川朝昭、津波恒徳、金城睦松、知名定繁、照屋林助、喜納昌栄、らの活動によって沖縄戦の終結からしばらくし

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[2022.1]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑯ 台湾といえば…魯肉飯(るーろーふぁん)

文と写真●宮沢和史  レシピ記事ですが、2回お休みしてしまいました。楽しみにお待ちいただいていたみなさん、申し訳ありません。今月は、宮沢さんから台湾料理の「魯肉飯」をご紹介していただきます。(編集部) 材料(2〜3人分) A 豚バラブロック:500g ニンニク:1〜2かけ 生姜:親指程度の大きさ(お好みで) B 水:500cc 八角(スターアニス):2個 醤油:大さじ2~3 紹興酒:大さじ2~3 砂糖:大さじ2~3 五香紛:好みの量 ゆで卵 青物野菜(適量を茹でてお

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[2022.1] 『ユンヒへ』 ⎯ 降り積もる雪に凍った心を新たな時代の空気と人の温もりが優しく溶かしてゆく。

『ユンヒへ』 降り積もる雪に凍った心を 新たな時代の空気と人の温もりが 優しく溶かしてゆく。 文●圷 滋夫(映画・音楽ライター)  人はハグをすると、脳内にオキシトシンという “幸せホルモン” とも言われる成分が分泌され、相手に対して優しい気持ちになれるという。このことは既に科学的にも証明されていて、実際に試してみれば誰もがその感覚を実感出来るはずだ。そして本作を観れば、やはり登場人物に対するじんわりと染み渡るような温かな気持ちで心が満たされ、自分が少しだけ優しい気持ちに

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[2022.1]【連載シコ・ブアルキの作品との出会い⑯】 新年 - Ano Novo

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura  新しい年になりました。外国語の壁や歴史の違いなどで見えにくい遠い国の歌詞の魅力などを、楽しくお伝えできるよう努めてまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。  今回は時節にも合わせ、「新年」(Ano Novo)というシコ・ブアルキ作の歌を、簡単にご紹介します。1967年のアルバム 「Chico Buarque第2巻」に収録された、1分半程度の短い歌ですが、古さを感じさせな

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