マガジンのカバー画像

世界の音楽情報誌「ラティーナ」

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために、これか… もっと読む
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てア… もっと詳しく
¥900 / 月
運営しているクリエイター

#琉球

[2022.7]【沖縄・奄美の島々を彩る歌と踊り24(最終回)】 奄美・沖縄の民俗芸能にみる性別と歌唱法 −島々の踊り歌を例として−

文:久万田 晋(沖縄県立芸術大学・教授)  これまで本連載において、奄美・沖縄の島々に伝わる様々な祭りや歌、芸能について紹介してきた。今回はそれらの中から、特に各地の踊り歌を例にとって男女の役割分担や歌い方(歌唱形式)の問題について考えてみたい。 【事例1】奄美諸島北部の八月踊り  奄美大島では旧八月のアラセツ、シバサシ行事や八月十五夜を中心として、地域の老若男女によって八月踊りが踊られる。踊り方には、ヤサガシ(家探し)といって集落の各家を回り踊る方法と、公民館などの広

スキ
14

[2022.6]【琉球音楽周遊❹】 鹿児島県 奄美諸島のシマ唄① | 宮沢和史

文●宮沢和史 *以下敬称略  “シマウタ” という言葉はそもそも奄美大島で使われていた言葉だという。“シマ” とはIslandではなく、その人の生活圏=村落、集落を指している。任侠映画のせりふにある「うちのシマ」というやつはその組織の縄張りという意味で、それと同じ意味合いの使われ方だと言っていい。我が集落ではこういう言い方をする、同じ歌であっても我が集落ではこう歌う、といったように相対的に自分のテリトリーを誇示する意味でシマという言葉は言い勝手が良いのだと思う。沖縄でも「

スキ
57

[2022.5] 【島々百景 第71回】 加計呂麻島(鹿児島県) 

文と写真●宮沢和史  自分の旅は基本的に音楽を絡めたものであることがほとんどである。シンガーソングライターという職業に携わっているわけだから、旅=音楽の旅 になるのは当然のことだが、振り返ってみると海外への旅もほとんどがコンサートやイベントへの出演やプロモーション、もしくは、レコーディングが目的の渡航だった。そうでなかったとしても、曲作りのための取材だったり、実際に作曲するための旅がほとんどだった。国内外問わず、他人よりも多くの旅をしているはずであるが、バカンスであるとか、

スキ
109

[2021.05]【島々百景 第60回】 大正区 大阪府

文と写真●宮沢和史  この『島々百景』は本紙が紙媒体であった頃から続けていて、39話まで来たところで一旦単行本にまとめて発売した。連載開始当初から宮沢が旅をしてきた島々について書き連ねてきたわけだが、単行本になる最後の方では島に限らず、海無し県の山梨県や奈良県についても書いた。「そもそも地球上の陸地は全て“島”じゃないか!」「“島”とは必ずしもアイランドを指す言葉ではない。他所とは一線を隔てた自分たちのテリトリーである“シマ”を指す言葉でもある」という言い訳めいた言い分で武

スキ
25

[2020.04]沖縄の四季を詩情豊かに伝える 交響組曲「沖縄交響歳時記」 琉球交響楽団を指揮した大友直人に聞く

文●北中正和 text by MASAKAZU KITANAKA   琉球交響楽団が、沖縄の人気曲を集めた『琉球交響楽団』以来15年ぶりに、新作『沖縄交響歳時記』を発表した。「かぎやで風」「谷茶前」「てぃんさぐぬ花」「唐船どーい」「久高」など、沖縄民謡や古典曲を素材にした清冽なオーケストラ組曲だ。作曲者は『題名のない音楽会』『SONGS』などで知られる萩森英明。その指揮・音楽監督をつとめる大友直人に話を聞いた。 ▼ ── 琉球交響楽団との関わりから教えていただけますか。