世界の音楽情報誌「ラティーナ」

[2021.01]冷静なる快進撃を続けるロサリア(Rosalía)の軌跡

[2021.01]冷静なる快進撃を続けるロサリア(Rosalía)の軌跡

文●若杉 実 若杉 実●文筆業。拙著『渋谷系』『東京レコ屋ヒストリー』『裏ブルーノート』『ダンスの時代』など。  新世代フラメンコの才媛にグラミーの女神が2020年も微笑んだ。オズナ(プエルトリコ)との共演作「Yo X Ti、Tu X Mi」がLATIN GRAMMY URBAN SONGに輝く。  最初の受賞が2018年のシングル「Malamente」。BEST LATIN ROCKとURBAN OR ALTERNATIVE ALBUMの2部門を制覇。翌年にはアルバム

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[2020.12]石橋 純【特集 私が選ぶラテンアメリカの本】

[2020.12]石橋 純【特集 私が選ぶラテンアメリカの本】

選・文●石橋 純  スペイン・ラテンアメリカ音楽を知るうえで必読の著者として3人を挙げたい。濱田滋郎(1935〜)、高場将美(1941〜2018)、YOSHIRO広石(1940〜)だ。濱田・高場は、達人のスペイン語能力をもってしてラ米音楽を紹介する先駆的存在であり、このふたりに匹敵する広さと深さでラ米音楽を評論できる日本語ライターは今後現れないだろうと私は思う。広石は、著作の副題によれば「世界を驚かせた伝説の日本人ラテン歌手」。彼もまた、スペイン語の達人である。

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[2018.08]映画評 『ラ・チャナ』

[2018.08]映画評 『ラ・チャナ』

文●松村 洋 text by HIROSHI MATSUMURA  ラ・チャナは1946年、バルセロナ生まれのヒターナ(=ロマの女性)だ。フラメンコに魅了された彼女は14歳から人前で踊り始め、17歳でフラメンコ・ギタリストと結婚した。夫のマネジメントのもと、彼女の才能は大きく開花した。だが、夫は彼女に暴力をふるい、やがて彼女を無理やり引退させ、結局、捨ててしまう。

[2018.07]カニサレス その英知とテクニックを多重録音で凝縮し
フラメンコの新たな可能性を追求した新作
『洞窟の神話』

[2018.07]カニサレス その英知とテクニックを多重録音で凝縮し フラメンコの新たな可能性を追求した新作 『洞窟の神話』

文●松山晋也 text by SHINYA MATSUAYAM  様々な角度から〝フラメンコとは何なのか〟を探求し続けてきたスペインの偉大なるギタリスト、カニサレス。ここ数年はもっぱら、ファリャやアルベニス、グラナドスといった母国のクラシック系作曲家たちの作品の録音を通して、フラメンコの本質と新しい可能性を探ってきたわけだが、最近出たニュー・アルバム『洞窟の神話』は、久しぶりにフラメンコに真正面から取り組んだ作品となった。とはいっても、そこに収められたオリジナル曲群は当然、

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[2017.04]ブイカ・ライヴ・レポート 全く別の姿を見せてくれた衝撃の2日間

[2017.04]ブイカ・ライヴ・レポート 全く別の姿を見せてくれた衝撃の2日間

文●圷 滋夫   写真撮影●石田昌隆  2008年の初来日の後、09年と13年にラテン・グラミー賞を受賞し、多彩なゲストを迎えた15年のアルバム『Vivir Sin Miedo』も大好評だったブイカが、遂に待望の再来日を果たした。

[2017.09]映画『パッション・フラメンコ』─現代フラメンコ界をリードする最高峰のダンサーの一人、
サラ・バラスがその魂と情熱を賭ける踊りとは?

[2017.09]映画『パッション・フラメンコ』─現代フラメンコ界をリードする最高峰のダンサーの一人、 サラ・バラスがその魂と情熱を賭ける踊りとは?

文●圷 滋夫  フラメンコはスペイン南部のアンダルシアで生まれた芸能で、主に3つの要素、歌と踊りと伴奏に分かれる。サラ・バラスの2014年初演の舞台「ボセス フラメンコ組曲」は、各々の歴史の中からパコ・デ・ルシアやカマロン、アントニオ・ガデスなど、バラスが多大な影響を受けた6人の偉大な巨匠達に光を当てた熱狂の舞台で、彼女が頂点を極めた作品とも言われている。  映画「パッション・フラメンコ」はこの舞台の立ち上げから世界ツアー迄の怒涛の日々を、全てを取り仕切るサラ・バラスに密