[2017.11]モニカ・サウマーゾの カイピーラ(田舎者)詩的世界
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[2017.11]モニカ・サウマーゾの カイピーラ(田舎者)詩的世界

文●ヂエゴ・ムニス

 日本を代表するサックス奏者、渡辺貞夫が一番共演を望んでいたブラジルの歌姫モニカ・サウマーゾ。10月に念願の来日公演が実現し、その歌声に酔いしれた人も多かったでしょう。1995年に最初のアルバム『Afro-sambas』をリリースし、以来学殖豊かに洗練されたレパートリーを増やしながら、かつ歌唱技術を豊かな感情と才能と絶妙に融合させる女性歌手だ。

 〝まだ〟トップセールスこそ果たしていないが、MPBにおいてリスペクトされるキャリアを築いている。20年の音楽人生で、11枚アルバムをリリースし、『Noites de Gala』(2007)でシコ・ブアルキ、『Corpo de Baile』(2014)でギンガとパウロ・セーザル・ピニェイロの音楽を、そして前述したアフロ・サンバ以外にバーデン・パウエルとヴィニシウス・ヂ・モラエスなどを歌ってきた。サンパウロ批評家協会より表彰され、第23回ブラジル音楽賞では最優秀女性歌手賞を受賞している。

 今年リリースされた『Caipira(カイピーラ)』は、ブラジル音楽の起源を旅する。テコ・カルドーゾ、ネイマール・ヂアス、ナイロール・プロヴェッタ、トニーニョ・フェハグチ、そしてアンドレ・メマーリらのミュージシャンたちと、クラシカルにブラジルの内陸を中心とした農村地域の音楽を現在のシーンに登場させた作品だ。

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