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[2018.12]〈最新ライヴレポート〉ヴィラ=ロボスとピシンギーニャとジョビンを包括する 音楽的宇宙をつくりだすエグベルト・ジスモンチ クアルテートでブラジル音楽探求を行なった公演

文●ヂエゴ・ムニス

text by Diego Muniz

 11月、チケットが発売後すぐ完売したサンパウロ2日間の公演で、エグベルト・ジスモンチは新しいクアルテートのお披露目をした。テアトロ・セスキ・ベレンジーニョは、エグベルトのギターとピアノと、グラジイ・ヴィルチのヴォーカル、ハファエル・マルチニのアコーディオン、そしてフェリピ・ジョゼーのチェロとの共演の場となった。

 ジスモンチは「Mestiço Caboclo」そして「 Dança das Cabeças」のギターソロから公演をスタートした。ともに自身の作品で、公演の最初を2016年に他界した長きにわたりパートナーで、通算365公演以上を共演した、ナナー・ヴァスコンセロスに捧げ、ライヴ中のMCで何度もその思い出話を語った。

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