見出し画像

[2019.04]カステーロ・ブランコ ストーリー

文●花田勝暁 text by KATSUAKI HANADA

 ぜひ、日本の音楽好きの人に広く知って欲しいブラジルの若いシンガーソングライターがいる。名前は、カステーロ・ブランコ。心を揺さぶる芯の強い名曲を紡ぐ才能を持つ彼は、思慮深く文学的・哲学的で、メディアに出てスターになるタイプではないが、その歌で静かにブラジルの多くの音楽好きを魅了している。

 同世代のブラジルの才能として、シルヴァ、チン・ベルナルデスやフーベルが注目されているが、ぜひ、カステーロ・ブランコにも注目して欲しい。ブラジル以外にシンガーソングライターを引き合いに出すなら、ホセ・ゴンザレスやスフィアン・スティーヴンスが好きな人たちにも届いて欲しいと思っている。

 リオデジャネイロ出身のカステーロだが、少し変わった生い立ちをしている。今回は、彼のバイオグラフィーを通じて、希代の才能を持つカステーロ・ブランコについて知って欲しいと思う。

画像4

続きをみるには

残り 2,154字 / 9画像
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…