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[2019.10]akiko × 林 正樹

文●花田勝暁 text by KATSUAKI HANADA

 幅広い音楽性で独自のポジションを築いてきたジャズ・ヴォーカリストのakikoと、ピアニストの林正樹が、初のデュオ作『spectrum』を完成させた。口ずさむようなヴォーカルと、リリシムズ溢れるピアノが静謐でニュアンスに富んだ音楽を紡ぐ。傑作アルバムを完成させた2人に話をきいた。

── 林さんがSNSで「個人的にも繰り返し聴きたいと思える素敵な作品になったと自負しております」と書かれてました。

林 正樹 一回聞いただけではわからない、というかすごく深みのある作品ができたなと思って。何度も聞いてもらうことによってわかってもらう部分があるから、そうなったらいいなと、そういうメッセージも込めて書きました。当初はakikoさんの新作を僕がプロデュースさせてもらうという流れだったんですけど……。

akiko レコーディング前に、連名にしたいって話をしたかな。

林 正樹 最初は僕はそのつもりじゃなかったんです。とは言ってもレコーディングの内容が変わる訳ではないのですけど。自分のリーダー作的なものが増えたなっていう感覚です。

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── akikoさんが、別のインタビューで、林さんとは数学的な感覚が似てるっておっしゃってましたが、どういうことですか?

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