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[2019.01]ブラジル新世代鼎談 〜フレデリコ・エリオドーロ×ガブリエル・サンチアゴ×コンハード・ゴイス

文●宮ヶ迫ナンシー理沙 text by NANCI LISSA MIYAGASAKO

 新世代の作曲家たちを巻き込んだ、サンパウロを中心とする音楽ムーヴメント、〝ノヴォス・コンポジトーレス〟を牽引してきたヴォーカリスト、ダニ・グルジェル。ここ数年継続して毎年来日公演を行なっており、昨年はディスク大賞にもランクインしてきた人気グループ〝シンコ・ア・セコ〟のメンバーでもあるト・ブランジリオーニがゲストとして参加し話題を呼んだ。

 今年は7月に爽快な作品『TUQTI』の制作に携わったメンバーが来日。カート・ローゼンウィンケルの〝カイピ・バンド〟でも活躍し、地元ミナスをしっかりと基盤にしつつ、国内外での活躍が目覚ましいベース奏者、フレデリコ・エリオドーロ。プロデューサーやサポートミュージシャンとしての印象が強いが、タチアナ・パーハが録音した「ジャルヂン」という曲が素晴らしく、アーティストとして情報が少ないのでとても気になっていた、エレクトロニック・ギター、コンハード・ゴイス。そして、アメリカを拠点に活動しているというアコースティック・ギター、ガブリエル・サンチアゴと3人にこれまでのこと、そして近年の活動について聞いた。アルバム『TUQTI』では、それぞれ曲も提供しており、三様のよさが反映された作品となっている。

 インタビューは、7月26日、ブルーノート東京での公演の合間に楽屋にて。

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