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[2020.11]大石 始【特集 私の好きなアジア映画】

選・文●大石 始

 90年代の僕はエドワード・ヤンや侯孝賢を通じて台湾のことを知り、ウォン・カーウァイの作品で香港のことを知った。インターネットの広大な世界が広がる前、映画は音楽と同じように世界を知るツールのひとつでもあり、アジアに対する僕のイメージの大部分は(少なくとも2000年代初頭までは)映画を通じて育まれたものだった。インターネットであらゆる情報にアクセスできるようになった今もなお、その網の隙間からたくさんの歴史や物語がこぼれ落ちている。ここに挙げたのは、インターネットでは触れることのできないアジアの姿を垣間見せてくれる作品である。それも音楽が重要な役割を果たす作品に絞って選出した。

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