見出し画像

[2022.1]【連載シコ・ブアルキの作品との出会い⑯】 新年 - Ano Novo

文と訳詞●中村 安志 texto e tradução por Yasushi Nakamura

 新しい年になりました。外国語の壁や歴史の違いなどで見えにくい遠い国の歌詞の魅力などを、楽しくお伝えできるよう努めてまいります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 今回は時節にも合わせ、「新年」(Ano Novo)というシコ・ブアルキ作の歌を、簡単にご紹介します。1967年のアルバム 「Chico Buarque第2巻」に収録された、1分半程度の短い歌ですが、古さを感じさせないスピーディーな演奏で、やや早口の歌詞が流れていきます。

※こちらの記事は、1/12(水)からは、有料定期購読会員の方が読める記事になります。定期購読はこちらから。

 お正月といっても、早ければ御用納めの28日あたり、遅くとも大晦日から新年三が日までが確実に連休となる日本とは異なり、ブラジルでは12月31日も通常営業の場所が少なくなく、1月1日の祝日が終わると、2日からは銀行・商店などが普通に営業します。本格的な夏休みは、通常2月(または年によって3月頭)に行われるカーニヴァルに合わせた時期でしょうか。ブラジル在住時代、友人から「クリスマスを過ぎたら、カーニヴァルが明けるまでは、あまりマジには仕事しないよ」と、よく冗談を言われました。その横で、「俺は、どの季節でもマジに仕事はしないけどね」とおおらかに笑っていた、別なアミーゴの笑い顔も懐かしく思い出されます(そういう人に限って、仕事がよくできたりします)。

続きをみるには

残り 2,424字 / 2画像

このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…