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[2018.12]〈エグベルト・ジスモンチとECM〉エグベルト・ジスモンチの遠近法

文●高見一樹

text by KAZUKI TAKAMI

 ジスモンチは、1975〜76年ごろECMの他にも契約のオファーを受けていた。あるインタビューでECMに決めた理由を「アトランティックからの実利的契約に対してECMの芸術的な趣旨」への共感と語っている(※1)。約50年前にマンフレッド・アイヒャーが「ビジネスプランもないまま始めた」というレーベルは、当初から「自由に即興された音楽と作曲されたクリエイティヴな音楽、即興演奏家が演奏する開かれたフォーマットを使って作曲された音楽」を制作することを目指した。そのアイヒャーの音楽性を育てたのは「〜ボブ・ディラン、アルバート・アイラー、ジョン・ケージ、ドン・チェリーに〝ジャズ十月革命〟の音楽家、カーラ・ブレイ、マイク・マントラーにセシル・テイラー〜中略〜、ポール・モチアンとスコット・ラファロのいたビル・エヴァンス・トリオ、スティーブ・スワロウとポール・ブレイがいたジミー・ジュフリー・トリオ、マイルス・デイヴィス・クインテットにジョン・コルトレーン・カルテット、クラシックだとグレン・グールド、ラ・モンテ・ヤング、ジュリアード弦楽四重奏団とファイン・アーツ弦楽四重奏団。コンテンポラリー・アートではサイ・トゥオンブリーとアントニ・タピエスがとても大切な存在だった」。ミュンヘン育ちで音楽家を志した彼は戦後の同時代の北米音楽に夢中だった。(上述のM・アイヒャー氏発言の引用は〝ECM - A Cultural Archeology〟より)

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イラスト: Leonora Weissmann

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