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[2021.01]かけがえのない共演〜歌手のモニカ・サウマーゾとピアニストのアンドレ・メマーリがミルトン・ナシメントへオマージュを捧げる


文●Diego Muniz 翻訳●花田勝暁

 モニカ・サウマーゾの公式YouTubeチャンネルをぜひ訪ねてみて下さい。ミルトン・ナシメントのレパートリーの中から10曲を「声とピアノ」の録音で聴くことができます。
  「Milton」と名付けられたこのプロジェクトは、12月14日にサンパウロ市で、モニカとピアニストのアンドレ・メマーリが録音しました。サックス/フルート奏者のテコ・カルドーゾも参加しています。動画は、日本時間では1月16日に初公開され、1月末まで公開されます。

 モニカ・サウマーゾとアンドレ・メマーリのパートナーシップは何年も前から続いていましたが、パンデミックの期間に、2人は「QUARENTENA(隔離)」というコンサートを収録するために集まりました。「QUARENTENA」も、Youtubeで公開されました。この隔離期間の共演から、ミルトン・ナシメントをオマージュしようというアイデアが生まれました。

 このプロジェクトがどのようにして生まれたのか、どのようにしてレパートリーが選ばれたのか、選ばれた曲とモニカやアンドレとの関係はどんなものなのか、e-magazine LATINAのために2人の独占インタビューを行いました。

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インタビュー


── ミルトン・ナシメントに敬意を表したこのプロジェクトのアイデアはどのように生まれたのですか? 

モニカ・サウマーゾ:昨年の11月に、アンドレ・メマーリと私は 「QUARENTENA(隔離)」というプロジェクトを行ない、YouTubeで公開しました。デュオのレパートリーの一部となっている曲を2つのパートに分けて演奏したものでした。コンサートで演奏した中で一番感動した曲は「Morro Velho」(ミルトン・ナシメント)。私たちにはまた一緒に演奏したい気持ちが生まれていましたが、ミルトン・ナシメントに捧げる新しいプロジェクトを録音したいと思うようになりました。

アンドレ・メマーリ:モニカと私の初めての2部構成のスペシャル・コンサートは、とても好評で、評価の言葉もいただきました。私たちはもっと一緒にやりたいと思い、2人が共通して影響を受けた人物をオマージュしたいということになりました。そこで、ミルトン・ナシメントの名前が上がりました。

── 2人はもう20年以上も一緒に演奏しています。ミルトンのレパートリーのみを演奏し、何か特別な気持ちは生まれましたか?

モニカ・サウマーゾ:まず、アンドレ・メマーリとのこのデュオは特別なものです。それは、稀有で、自由で、創造的で、愛に満ちた出会いで、いつも音楽をする大きな喜びを与えてくれます。このような動くことが禁じられたと孤立の時代に、自分たちの好きなこと、自分たちが知っている最良の録音をするために必要な技術的な条件が揃った素晴らしいスタジオで、この録音を行うことができるのは、奇跡のようなものだと思います。そして最後に、ミルトン・ナシメントというアーティストへのオマージュを込めて、一緒に演奏したことは、私たちの心に大きな感動を残してくれました。2曲("Saudades dos Aviões da Panair "と "Casamiento de Negros")を除いて、他の曲はすべて、初めてアンドレと一緒に演奏しました。
 レパートリーを初演することへの感動、再び一緒になれたことへの感動(このデュオは私にとって特別な存在です)、そしてミルトン・ナシメントを讃えることへの感動。 

アンドレ・メマーリ:モニカとテコ・カルドーゾは、長い間パンデミックで隔離されていた私が最初に会った友人でした。物理的に抱き合うことはできなかったものの、スタジオで会うことができてとても感動しました。長年、一緒に演奏してきた楽曲を通じて、音と愛情を込めて抱き合いました。このような最先端の映像と音質を備えた素材を制作できることは、ブラジル大西洋岸森林(マタ・アトランチカ、mata atlântica)にあるセーハ・ダ・カンタレイラ(Serra da Cantareira)の中心部にあるエストゥディオ・モンテヴェルディ(Estudio Monteverdi)を建設するために行った全ての努力が正当化されたことを意味します。

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