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[2018.08]映画評 『ウインド・リバー』

文●圷 滋夫 text by SHIGEO AKUTSU

 ウインド・リバーとは、全米各地に点在する先住民保留地のうちの、ワイオミング州にある広大な区域の地名だ。保留地と言ってもピンとこないかもしれないが、要はネイティヴ・アメリカンが白人によって強制移住させられた土地のことだ。そこは深い雪に閉ざされた山岳地帯で、「雪と静寂以外は全て奪われ」農業も産業も育つ要素がない。最悪の失業率によって多くの先住民が慢性的な貧困やアルコール依存、ドラッグ等の問題に苦しめられ、女性の性犯罪被害と失踪事件も頻発している。それが本作の重要な背景だ。

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