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[2021.09]ラティーナ流 おいしいワールド・レシピ⑭ アンダルシアが生んだ天才的冷製スープ~ガスパーチョ

レシピと写真●MIDORI(編集部)

 9月に入った途端、急に涼しくなってしまったが、まだまだ暑い日もきっとあるはず。今回のレシピはお手軽で、そして夏の身体へのダメージを回復させる効果もある。
 野菜を食べたがらない息子たちに昔はよく作ったが、最近はとんとご無沙汰していたガスパーチョ。この鬱陶しい熱気と湿気の気候の中、食欲も減退気味。そんな時にこのガスパーチョはぴったり。栄養満点、とにかくすっきり、満足が味わえる。
 もともと、ガスパーチョはスペイン・アンダルシア地方などの夏の暑さが厳しい地方で特に好まれた冷製スープ。あまり火を使わず、簡単に作れるのも嬉しいポイント。今ではスペイン全土、ヨーロッパ、世界へと人気が広がり、各地でカスタマイズもされ、バラエティもどんどん増えているところ。今回はアンダルシアの基本のガスパーチョを紹介。

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材料(4人分)
完熟トマト 大4個
ピーマン  1個
きゅうり  1本
ニンニク  1片
白ワインビネガー 大さじ4
エクストラバージンオイル 大さじ3
塩、こしょう 適量
(飾り用)きゅうり、たまねぎの微塵切り、スイートコーン 少々

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1. トマトはへたをつけたままで、皮に十文字に切り目を入れる。

2. 切り目を入れたトマトを湯むきする。鍋にお湯を沸かし、一方でボールに氷水を準備しておく。40〜50秒ほど、トマトをへたの部分から先に入れ、その後10秒ほどへたを上にして待つ。氷水につけて、皮むきを。

3. 湯むきしたトマト、ピーマン、皮むきしたきゅうり、(お好みで玉ねぎ、セロリなど)を、全て1cmくらいの角切り、ニンニクは微塵切りにする。

4. ミキサーに上記の野菜全てを入れて攪拌する。トロトロになったら、ワインビネガー、オリーブオイルを加えて、再度攪拌。最後に塩、こしょうをお好みの量を追加して、攪拌。

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 ボリュームを出したかったら、湯むきして微塵切りにしたトマトに細かく切った食パン(これもお好みの量で、ドロドロのガスパーチョがよければ、3枚。サラサラがよければ、1枚)を浸してから、攪拌。
 一番肝心なのは、完熟トマトとオリーブオイル。湯むきが面倒なら、完熟カットトマトの缶詰を利用。オイルは香りの良いものを選ぶ。1度食したら、必ずもう一度作りたくなるので、食後の感想と、塩、こしょう、ニンニクの量などをメモしておいて次回に生かすと良い。

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 たまたま購入したブルスケッタがあったので、一緒に食べて、十分な朝食になった。

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 昔作った時は、すぐに食せるように、氷を入れたが、氷のザラザラ感が残るのと、氷が溶けると水っぽくなるので、やはり美味しいガスパーチョを食べたいなら、氷や水は入れず、冷蔵庫で冷やしてからの方がお勧め。
 冷蔵庫にある野菜を使って、お好みのハーブ(タイム、オレガノ、ローズマリーなど)を加えて色々と試してみて下さい。

 また、トマトが絶対駄目という人もいるので、そういう方のためには,トマトの代わりに、ミントの葉(1束)50g、バジルの葉(同上)50g、卵3個、パン粉 100g、1個のコートジテ(大きすぎないもの)に置き換えれば、充分カスタマイズ・フレーバーが楽しめる。

 また、残ったら、消毒済みの密閉容器に入れて、冷蔵庫で保存すれば、4〜5日は、サラダのドレッシングとしても利用可能。

 年々、気温の上昇でガスパーチョ人気が急上昇。なにしろ、トマトの効能は素晴らしいもの。

* ビタミンAが豊富で、視力の保護に役立つ。
* 抗酸化作用があり、スキンケアに最適な食品。
* 食物繊維が含まれているため、便秘の予防になる。
* 利尿作用があり、カリウムが多く含まれているため、体液の滞留を避け、毒素を排出するのに役立つ。
* コレステロールを減らし、心血管疾患を予防。

 紹介するのが遅くなりましたが、スペインでは10月までがこのガスパーチョの季節。まだまだ楽しめる。

(ラティーナ2021年9月)


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