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[2020.03]レオナルド・マルケス 〜ヴィンテージな音を求めて〜

 3月に5年ぶりに来日予定のレオナルド・マルケス。シンガーソングライターとしてはもちろん、プロデューサー/エンジニアとしても活躍の場を広げている。今、彼のヴィンテージ機材により紡がれる音が多くの人に求められているとも言えるだろう。

  今回の来日公演でレオナルド・マルケスのバンドに参加するミュージシャン岡田拓郎が、同じミュージシャン、プロデューサー/ミキシング・エンジニアとしての観点からレアンドロ・マルケスに最新作 『Early Bird』のサウンドの秘密を中心に、来日前インタビューを行った。(編集部)

── 『Early Bird』収録の「Dia Real De Um Sonho Comum」と「Não Te Escuto」で作詞としてクレジットされているチアゴ・コヘアは、かつてあなたが在籍したUdora のメンバーであるチアゴ・コヘアで間違いないですか。

レオナルド・マルケス はい! チアゴ・コヘアは、ぼくの親友で、ずっとぼく大事な共作のパートナーです。たくさんのことを一緒にやってきて、バンドDiesel (Udora と改名) で一緒に活動して、その後、バンドTransmissor も一緒に結成しました。彼が綴る言葉が好きで、この2曲の作詞を彼にお願いしました。

── 『Early Bird』では、ポルトガル語と英語の楽曲が混在していますが、言語が異なるとメロディが生まれるプロセスに違いはありますか。

レオナルド・マルケス メロディーを書くプロセスは同じだけど、英語の歌をずっと聴いてきたし、ロサンゼルスに長年住んだから、新しい曲が生まれる時に、メロディーの持つ特徴で、その後どの言葉で歌詞を書くかが決まります。例えば、「I've beenwaiting」を作曲しようとしていた時、ポルトガル語の歌詞を付けようとしたけど、最初のメロディーが英語の言葉と音で生まれてきた。メロディーの特徴が、英語の方が合うと決めてしまったんです。

── 『Early Bird』は全編を通して、少しくぐもった優しいトーンで懐かしさも感じさせますが、左右のステレオ・スピーカーを目一杯使った奥行きのあるミキシングによって広がりのある唯一無二の不思議な音像に聴こえます。このミキシングのアイデアが生まれるに当たって参考になったレコードはありますか。

レオナルド・マルケス 60年代の終わりと、70年代の初めのブラジル音楽、特に、トム・ジョビンの『Wave』と『Tide』にオマージュを捧げたいと思っていました。その2枚のアルバムは、ぼくが外国に住んでいたときに、ブラジル音楽とぼくと繋いでくれたアルバムで、ギターとパーカッションがステレオで完全に分かれていたり、管楽器のメロディーラインとギターが対になっていたりといった点で、ミックスの面でぼくの注意を引きました。


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