[2018.11]『ガンジスに還る』 聖地での死と生に寄り添う歌 シュバシシュ・ブティアニ監督にきく
文●松村 洋 text by HIROSHI MATSUMURA
ヒンドゥー教の聖地バラーナス(ヴァーラーナスィー、ベナレス)には、ここを死に場所と定めた多くの老人たちが集まって来る。ここガンジス河畔の聖域で死ねば、だれもが解脱を得られると信じられているからだ。
シュバシシュ・ブティアニ監督(1991年生まれ)の『ガンジスに還る』は、バラーナスで死を迎える人たちのための宿泊施設〝解脱の家〟にやって来た老人ダヤーナンド、彼に付き添う息子ラジーヴ、その妻と娘のそれぞれの思いと生き方を、ユーモアを交えて描いた秀作だ。ラジーヴ役のアディル・フセインほか、家族の絆や世代間ギャップを浮かび上がらせる俳優たちの好演が光る。
解脱=死を望む人びとの傍らには歌、音楽がある。この作品と音楽について、今回はスカイプでブティアニ監督に話をきいた。
シュバシシュ・ブティアニ監督
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