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[2017.09]【連載 TÚ SOLO TÚ #209】日本新世代を予感させるサルサ・バンド バンデラス

文●岡本郁生

 このところ、東京のラテン~クラブ・シーンをザワつかせているバンドがある。2014年に活動を開始、つい最近2枚目のEPをリリースしたばかりのバンデラスだ。

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 結成直後、噂をきいて最初に興味をひかれたのは、元オルケスタ・デ・ラ・ルスのコンガ奏者、伊達弦がメンバーだということだった。ダテゲンが若いメンバーたちとサルサ・バンドをやっている…… これはいちど見なくては! と思いながらも、実際に目の当たりにしたのは、彼らにとって何度目かのライヴ。いまから1年ちょっと前のことである。正直いって、まだまだ粗削りすぎて、海のものとも山のものとも…… といった感じ。ただ、コルティーホ楽団の「ボラレ」、エディ・パルミエリの「ムニェカ」、ルベン・ブラデスの「ペドロ・ナバハ」といった曲をカバーするなど、サルサ・クラシックへのリスペクトと、サルサをやりたい! という強烈な意欲は感じることができた。しかも、ふだんラテン~サルサのライヴ会場やDJイベントなどに来ている方々とはかなり雰囲気の違う、いわゆるクラブ系/ストリート系の若い人たちが集まっている。これは何か新しい動きが起きているぞ、と実感させられた。

 その後、しばしばライヴに通っていると、めきめきと演奏が良くなっていく。筆者がいちばん気になっていたのは、ひとつの曲をやるのに、メンバーそれぞれが考えているノリがバラバラなことで、それはいまでも時折感じるのだが、それでも、グルーヴ感は格段に良くなっている。なにより、2枚目のシングルのレコーディングを経験したあとでは、まったく別のバンドでは? と思うぐらい変身を遂げていて、ビックリしてしまった。

 彼らのサイトによれば……

「2014年11月、ファンク、レゲエ、キューバン、サルサ、アフロビート、ダンサー、DJなど様々な音楽の現場で独自のスタイルを持ち活躍するメンバーが呼応するかのようにサルサの名のもとに集まった。いったい彼らはサルサという音楽に何を求め何を発露させようとしているのか…… 汗とロマン、笑いと涙とを胸にバンデラスが行く。」とのこと。

ピアノ:小関一馬

ボーカル:萩谷嘉秋

コーラス/パーカッション: Yasuji

コーラス/パーカッション:Tinnen

ベース:大友正明

コンガ:伊達弦

ボンゴ:Izpon

ティンバレス:小川岳史

トロンボーン:中山まさゆき

サックス:イチロウ

トランペット:四方田テムジン直人

…… というメンバーで、伊達弦はリーダーではないのだった。というわけで、中心人物のふたり、ピアノの小関とボーカルの萩谷に話をうかがうことにした。

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