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[2019.03]風を奏でる音楽家のダイアリー #19 今日、音楽家で居続けること

文●ジョアナ・ケイロス

 今日、作品を広く人々に知ってもらうためのツールが様々にあり、同時に複数の人とコミュニケーションがとれたり、地球上のあらゆる場所にいる人たちと連絡がとれたり、新しく生まれる音楽を知ることができたり、新しいコラボレーションもできる。従来の広報手段に頼り、自分の作品が新聞などで紹介されなければほぼ人々に知られることがなかった何十年か前と比べれば、ポジティブな側面がある。マスメディアに取り上げられなくても、地球上のさまざまな場所に一定数のファンがいるグループもいる。いわゆる〝有名〟はないかもしれないけれど、音楽活動は成功していて、継続的にツアーを行い、自分たちのプロジェクトを行い、観客はその音楽をそらで歌うことができるほど。大きな組織やメディア、レコード会社に頼ることなく活動をしている。ものすごい自由を手に入れられた。今日は、録音をすること、写真を撮ること、撮影することことだって昔は想像もできなかったほどに容易になった。だから、制作活動や広報などはずっと民主化されたと言える。

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