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[2018.08]風を奏でる音楽家のダイアリー #13 音楽の世界における女性の存在

文●ジョアナ・ケイロス

 私の音楽人生における青春時代、常に女性も男性も同等に入り混じっていたグループに所属する幸運に恵まれた。一番長く属したイチベレ・オルケストラ・ファミリアも、人数構成はいつも自然とバランスがとれていた。だから、私にとって女性がこの世界で活躍することは「普通」のことだった。ある種の音楽スタイル、また楽器演奏において女性がいないこと、あるいはまたコンポーザーやアレンジャー、プロデューサー、指揮、インプロヴィゼーションなどの分野に女性がいないことはずっとその後になって気がついた。男性優位の文化が根強いブラジルではいつも話題に挙がることだけど、私が生きた青春時代には男性と女性の比率が同等なのが当たり前だったし、当時の私にとってはあまり大きな問題ではなかった。

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