[2018.10]特集:音楽とラジオとエッセイと 〜ヴァイオリンと弦楽のためのシャコンヌ

文●伊藤ゴロー

 テレビをほとんど見ない家で育ったこともあり、テレビかラジオかと言われれば、間違いなくラジオっ子です。NHKラジオ第一放送、NHK-FM、そしてレコードマニアの父が大好きなクラシック音楽のLPが一日中流れている家でした。

 特に思い出があるラジオ番組は、小学生の頃、日曜日の午前中にNHK-FMで放送されていた「海外の音楽」という番組です。でも、誰に聞いても「そんな番組知らない」と言われるので、タイトルは記憶違いかもしれません。(だれか番組名をご存知の方、ぜひ教えてください。)その番組は3部構成になっていて、最初にカントリーから始まり、南米(フォルクローレ、タンゴ、ブラジル)へ、最後にヨーロッパ(シャンソン、カンツォーネからムード音楽)へ、といった内容でした。カントリーは残念ながらあまり記憶にないのですが、南米編ではジョビンやジルベルト・ジルがかかっていました。

続きをみるには

残り 1,524字
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…