[2020.04]キューバの第一線で活躍するユーコ・フォン
〜それぞれ感じてください。タイコの音が気持ちいいとかなんでもOK!〜
文●山本幸洋 text by TAKAHIRO YAMAMOTO
超一流ミュージシャンと製作したコンテンポラリー・キューバン『ハバナ、夢の恋人』を1月にリリースしたユーコ・フォン。2000年からキューバで暮らし、プロの舞踊家、歌手として活動している日本人だ。彼女の名前が最初に知られるようになったのは13年リリースのCD『オカン・ヨルバ』、キューバの民族宗教音楽サンテリアというディープなものだった。
(2020年2月10日、都内にて。協力:アオラ・コーポレーション、高橋政資)
▼
◆サンテリア
── 映画『Cu-Bop』のサンテリアの場面、高橋慎一監督によると撮影できないこともあると聞きました。一方でダンス公演やCDやビデオなど商業的なものもありますね。
ユーコ・フォン 儀式と芸術の違いですね。公演では魂入れをしていない楽器を使います。
── ルンバはスペイン語、サンテリアはヨルバ語ですけど、ヨルバ語で暮らしている人はキューバにはいませんよね。
ユーコ・フォン 儀式で司祭が使ったり、歌詞の意味が解る人はいます。奴隷として連れて来られた異なったアフリカ部族の言語と、スペイン語が長い月日をかけて混ざり合いキューバ版ヨルバ語に変化しました。
続きをみるには
残り
1,798字
/
7画像
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。
世界の音楽情報誌「ラティーナ」
¥900 / 月
「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…