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[2020.03]ブラジルフィールドワーク #22 文化を盗まないで

文・写真●下郷さとみ text & photos by SATOMI SHIMOGO

仮装の頭の羽飾りはだめ?

 この号が出る頃には、ブラジルはカルナヴァル目前。今年は2月26日が四旬節・灰の水曜日なので、その前日までのおよそ1週間が祭り一色になる。といっても、お正月が過ぎればもう既にカルナヴァル気分で、そうこうするうちに毎年あるメッセージがSNSの中をめぐり始める。それは先住民族の人たちが発信する「apropriação cultural」に対する異議申し立ての言葉だ。

 日本では「文化の盗用」と訳されるこの言葉は、この場合は簡単に言えば、他の民族が持つ独自の文化をまるで我が物のように拝借する行為を意味する。

 たとえば、思い思いの衣装で踊って楽しむ路上のカルナヴァルでは、先住民族の伝統の羽飾りに似せたものを頭にかぶるのは定番の装いのひとつ。腰ミノのようなものをつけたりボディペインティングを施したりして、すっかり「インディオ」に仮装する人もいる。このことに対して先住民族が訴えるのが「それは文化の盗用だ。不快だからやめてほしい」というメッセージだ。「文化を共有しないあなたたちが、私たちの文化を消費しないで」と先住民族は訴えている。

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無邪気と無神経は紙一重

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