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[2019.11]Traveling to the MIYAZA-WORLD〜宮沢和史の音楽愛を立体化する4日間〜

文●中原 仁 text by JIN NAKAHARA

 ザ・ブーム解散後の2016年、健康上の理由もあり表舞台での歌唱活動の無期限休業を発表した宮沢和史が、昨年秋から本格的に再始動。デビュー30周年の今年、新作『留まらざること 川の如く』を発表した。

 10月下旬に開催の「宮沢和史・デビュー30周年記念コンサート~あれから~」に続き、11月には「Traveling to the MIYAZA-WORLD~ようこそ宮沢の世界へ」と題するコンサートを行なう。自身の音楽家人生をインスパイアしてきた多彩な音楽を、日替わりテーマに据えた4日間。このコンサートについて、そしてテーマとなる音楽への想いについて話を聞いた。

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── 4日間それぞれ、まず最初にテーマを決めたのですか?

宮沢 30周年を迎えるにあたって、ラジオ番組を3カ月間、自由にやっていいと言われたんです。じゃあ僕のルーツを紐解いてみようと思って、沖縄で3週、ブラジルで2週とか、ラテンや演歌もやったんですが、ザ・ブームの曲や僕の曲が出来たのはこの曲があったからだ、みたいなことを話したらそれが好評で、僕のライブラリーが全然違って聴こえたという反応があって。そうか、僕のプレイリストを立体化するようなライヴも面白いかなと思ったんです。テーマを決めて、たとえばブラジルがテーマだったらブラジルの名曲もやりながら、そこから影響を受けた自分の曲もやる。そういうことで30年が見えるんじゃないかと思って。まあ遊び心もあります。で、決めたものの4日間で70曲ぐらい歌わなきゃいけないので、今頃になって怖気づいてます。

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