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[2019.05]島々百景 #39 石垣島

文と写真:宮沢和史

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八重山地図

 廃藩置県により1879年から琉球弧の与論島より南西の諸島をはすべて沖縄県と呼ばれるようになったわけだが、沖縄本島から与那国島までの続く長い島嶼群を我々他県の者はひとくくりに〝おきなわ〟と捉えがちだが、島によって文化伝統、言葉や祭事、踊りなどの芸能、に大きな違いがある。島の数だけ文化があると言っても言い過ぎではない。沖縄本島最北部の辺戸岬から与那国島の中心地まで600㎞もあり、今では島々の行き来は容易だが、かつては閉鎖された世界観の中で独自の生活を守ってきた島々なわけだから当然と言えば当然である。沖縄本島であっても一つの文化圏であったわけではなくて、琉球国として統一される前は〝南山・中山・北山〟の三山時代が存在した。もっと言えば、それ以前は各地域を束ねる領主である按司が何人も存在し、今でもその名残である城跡がたくさん残っている。だが、考えてみれば日本においても、同じ県であってもそもそもは違うクニが合併した場合もあり、文化や言葉が異なる場合が少なくない。したがって、沖縄県の場合、隣の文化圏とは海を隔てた連続の諸島であるがゆえ、我々の想像以上にそれぞれ差異があったとみて良いだろう。廃藩置県で日本に完全に組み込まれ、1972年のアメリカからの本土復帰、を経て、教育、言葉、が独自性を薄め、平均化していくわけだが、今でもお年寄りが話すそれぞれの島言葉は健在で他所島同士では全く会話にならない。

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