[2019.12]「世界のプリマバレリーナ」 キューバの至宝アリシア・アロンソ逝く
文● 伊高浩昭(ジャーナリスト)
text by HIROAKI IDAKA
「キューバ芸術の至宝」、「ラ米史上最高にして世界史上有数のプリマバレリーナ」の聞こえが高かったキューバ国立バレエ団代表アリシア・アロンソが2019年10月17日、老衰により98歳で生涯を閉じた。1959年以後のキューバ革命体制を支持し、その最高指導者だった故フィデル・カストロ司令官とは互いに認め合う仲だった。私はハバナで1度会い、日本初公演の同バレエ団を率いて来日した91年1月、2度目に会った東京でインタビューした。当時70代初めだったが、19歳の時、片眼の視力を失ったアリシアはほぼ全盲状態になっていた。だが75歳だった95年までプリマとして踊り続けた。
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