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[2018.11]〈特別報告〉ブラジル次期大統領に極右の元軍人有力 労働者党政権潰しの戦略が達成間近に

文●伊高浩昭 text by HIROAKI IDAKA

 ラ米の地政学的力学は域内、およびラ米・米国関係に働く。無論、域内と対米関係での力学の働き方は相互に密接に絡んでいる。その力学を左右する2018年の大きな政治状況は①コロンビア大統領選挙②メキシコ大統領選挙③ブラジル大統領選挙④ベネズエラ情勢―の4つである。

 コロンビアでは6月17日の決選で右翼のイバン・ドゥケが勝利、8月7日就任した。メキシコでは7月1日、改革派民族主義者アンドレス=マヌエル・ロペス=オブラドール(AMLO)が圧勝、12月1日就任する。

 ブラジルでは10月7日の第1回投票で過半数得票者が無く、同月28日の決選に向け得票上位2候補が熾烈な闘いを繰り広げているが、極右候補の当選が有力視されている。そしてトランプ米政権主導のニコラース・マドゥーロ大統領打倒工作が続くベネズエラ情勢の行方は、前記3国の大統領選挙結果に大きく影響されている。

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