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[2018.09]特集:タンゴと私 対談ヨシザワ“モーリス”マサトモ (YOUR SONG IS GOOD) × 清川宏樹

 YOUR SONG IS GOODのギタリストとして活動するヨシザワ〝モーリス〟マサトモ。意外と思われるが、彼はタンゴを愛好する1人である。対するは自身もバンドネオン奏者であり「ディエゴ・スキッシから遡る、はじまりのタンゴ」(月刊ラティーナ2017年11月号掲載)を執筆した本誌おなじみの清川宏樹。さてどんな話が飛び出すのだろうか。

吉澤 タンゴに惹かれたのはここ数年と割と最近なんですよ。ラテン全般好きなんですけど、タンゴはある意味聴かず嫌いなところがあったんです。踏み込めないジャンルというか。

 中学生の頃にスカとかレゲエとかに興味を持ち始めて、そういうところから掘り下げるようにジャマイカの音楽、キューバ音楽、カリプソなどを聴いたりしていく中でブラジル音楽は色々と聴いてたんですね。お隣アルゼンチンはこれがすっぽりぬけていて(笑)、でもカルロス・アギーレで入って、コンテンポラリー・フォルクローレを色々聴き漁っていたんですが、予備知識もなく買ったディエゴ・スキッシのカフェ・ビニーロでのライヴ盤が衝撃的で、それまでアルゼンチンのコンテンポラリーな音楽に期待していたイメージともまた違うかっこよさがあって、これってタンゴなんだよな? むむむ!みたいな。そこからですね。

清川 エネルギーとかリズムかなと思うんですが。

吉澤 まさにそれで、清川さんが「ディエゴ・スキッシから遡る、はじまりのタンゴ」で書かれてた全ての文章が、自分もそう思いながらも言葉にできなかったことなんです。本当に目から鱗が落ちまくったんです。

 ピアソラが亡くなってブームが来た頃にやっぱり耳に入っては来てたんですよ。だけどまだその時は素通りしてたんですね。リベルタンゴしか知らない。でもディエゴ・スキッシきっかけで改めて60年代とか80年代のピアソラを聴いて、同じように衝撃を受けました。かっこいい。僕はギタリストなのでやはりギターに耳がいきがちで、ピアソラのキンテートにはエレキギターが入っていたというのがまた大きくて。音色も大好きなタイプでした。ドラムがいない編成だったというのがあるかもしれませんが、各楽器の奏法に幅があり独特で、バイオリンもギターもグリッサンドをすごく使いますし、その感じは自分にはすごく新しかったです。ポピュラーミュージックの中でカッティングでリズム感を出すというのは普通ですが、それはリズムにアクセントをつけていく、シンコペーションとして入れていくというものなんですけど、タンゴだとパーカッシヴなアタックがいきなり出てくる。強烈なグリッサンド、あれはすごいなと、切り裂く感じというか。激しさみたいなものも入っている。

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