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[2019.12]ジョアンの音サウンドの秘密

文●中村善郎 text by YOSHIRO NAKAMURA

 今年7月6日ボサノヴァの父と呼ばれたジョアン・ジルベルトが亡くなった。2006年の東京公演の模様を収録した映画『ライヴ・イン・トーキョー』の劇場公開とBlu-ray のリリース、スイス人監督によるドキュメンタリー映画『ジョアン・ジルベルトを探して』の公開などもあり、メディアの中でその名を目にする機会が増えた中での訃報だった。彼の登場がなければその後ボサノヴァが世界のスタンダードとして定着する事はなかったかも知れない。1958年の「Chega de saudade」のヒット。それは世界の音楽シーンの流れを変えるほどのインパクトを与えた。それをきっかけにそのスタイルを踏襲した音楽が星の数ほど作られることになるのだが。

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photo by Francisco Pereira, In the 1950s

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