見出し画像

[2018.08]特集:ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブと 受け継がれるキューバ音楽の遺伝子 特別対談 ダーリン.saeko × Yacel Sagarra

文●太田亜紀 text by AKI OTA

 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(以下BVSC)の映画が日本で公開されてから18年。この夏、その続編が『BVSC★アディオス』として帰ってくる。音楽プロデューサー、ニック・ゴールドとフアン・デ・マルコスの語りに導かれ、すでにその多くが故人となったあの老ミュージシャンたちに再びスポットが当てられる。音楽シーンから身を引いていたイブライム・フェレールが再び呼び出されるまでのストーリー。オマーラ・ポルトゥオンドとフェレールが共演する若い頃の貴重映像。世界ツアーの様子やミュージシャン同士のやりとり等々、日常的なシーンや会話なのになぜか観る者の心に深く刻まれ、音楽の普遍的な美しさに改めて魅せられる。

 公開にあたってフリーペーパーPACO編集長で自身も二年半キューバ修行を経たダンサーのダーリンsaekoとソン発祥の地サンティアゴ・デ・クーバの出身で4年前から日本を拠点に活躍するシンガーのジャセル・サガーラの二人に改めてBVSC現象とはいったい何なのか、たっぷりと語り合ってもらった。

続きをみるには

残り 2,959字 / 1画像
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…