見出し画像

[2018.05]コンゴ出身ベルギー在住ラッパー、バロジ -アフロポップの最注目アーティストが来日-

文と写真●石田昌隆

text by MASATAKA ISHIDA

 バロジが、新作『137・アヴニュ・カニャマ』をひっさげて初来日公演を行なった。

画像1

 3月22日、代官山、晴れたら空に豆まいて。3月24日、アンスティチュ・フランセ。ベテラン・ギタリスト、ディジー・マンジェク(Dizzy Mandjeku)も来日した。

 バロジのパフォーマンスは最高にカッコ良かったし、ディジー・マンジェクはT・ボーン・ウォーカーみたいにギターを頭の後ろで抱えてルンバ・コンゴレース風味満点のギターを弾くシーンもあって素晴らしかった。

 バロジは、78年にコンゴ民主共和国(当時はザイール共和国)の南東部、ザンビアに隣接しているルブンバシで生まれたが、3歳のとき母と別れ、父に連れられてベルギーに移住。マルセイユのヒップホップのグループ、IAMなどに影響を受け、15歳の頃からラップに興味を持つようになった。

 「スターフラム(Starflam)というグループでラップするようになりました。メンバーのうち2人はコロンビア人で、ラテン・ヒップホップの影響を受けました。ザ・ビートナッツとか。それからファニアも好きですよ。エクトル・ラボーはベストですね。ウィリー・コロン、ルーベン・ブラデスも」

 07年に『Hotel Impala』でソロ・デビュー。ここにアンプ・フィドラーをフィーチャーした「Nakuenda」という、マーヴィン・ゲイの「I'm going home」」を基にした曲がある。


続きをみるには

残り 2,118字 / 3画像
このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…