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[2017.11]ファビアーノ・ド・ナシメント〜「アフロ・ブラジリアンの未来」というべき才能をもつ 若きギタリスト

文●早坂英貴

 間もなく来日するギタリスト、ファビアーノ・ド・ナシメントは、伝統的な音楽の要素を継承しつつ現代的な表現方法を模索する「アフロ・ブラジリアンの未来」というべき才能だ。由緒ある音楽一家に育ったという恵まれた環境もさることながら、10代前半にギターに出会ってからからは、この楽器とともに演奏と表現両面で追求と研鑽を続けている。

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『Dança Dos Tempos』(2015)

 1983年リオ・デ・ジャネイロ生まれ。移り住んだLAの音楽シーンでファビアーノが頭角を表したのは、2000年マルチ木管奏者パブロ・カロジェロらとのプロジェクト、トリオルガニコでの活動。ブラジル音楽とジャズやヒップホップなどミックスしたスタイルで一目置かれたが、その後ソロとしてセウ・ジョルジなどを擁するイーゴン主催のレーベル「ナウ・アゲン」からこれまでに2枚のアルバムを発表、デビュー作ではアイアート・モレイラをフィーチャーし注目を集めた。そんな彼に来日を前に話を聞いた。

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