見出し画像

[2017.03]【連載】聞こえない叫び声-デモを通して見るブラジルの現状- #10 同性愛者も人間だ―パレードへと姿を変えたデモ行進―

文と写真●鶴田成美 text & photo by NARUMI TSURUTA

 LGBTという言葉を聞いたことがあるだろうか。

 LGBTは6色レインボーを象徴に持つ「レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(性別越境者)」の頭文字からできた言葉で性の多様性と性的少数者を指す。

画像1

 長い間ホモ(*1)やバイ(*2)は異常や病気とされており、ヘテロ(*3)と同等な尊厳を持たない者として見られ、常に差別の対象とされてきた。近年になりホモへの理解が世界的にも広がり昔ほど隠す必要もなくなってきたが、ブラジルではホモフォビア(*4)による殺人が年間300件以上と根はまだ深い。男性約73%、女性約17%、性別不明約10%となっており、大半を占める男性被害者の中で特に多いのは女装や女性的振る舞いをする者だ。女性の場合殺人件数は少ないが、リンチや性矯正強姦などの物理的暴力よりも心理的暴力が多く、その理由として思春期の一時的なものと捉えられる場合や、レズビアンカップルがヘテロ男性の欲望対象となる事が挙げられる。これら傾向は男尊女卑志向が影響していると言われている。家族や親戚による被害が半数を占め最も多く、その次に面識のない人からの身体的や精神的中傷、知人からは精神的なものが多いとされている。仲のいい親子や兄弟、友人であるにも関らずホモカップルと勘違いされ死亡した事件もあることから、ホモフォビアはホモやバイのみの問題とは言い難い。

この続きをみるには

この続き: 2,137文字 / 画像4枚
この記事が含まれているマガジンを購入・購読する
このマガジンにはラティーナ2017年3月号の主要な記事が収められていますが、定期購読マガジンの「ラティーナ」を購読していただくと、最新号とアーカイブの全てが月額900円で読めるのでお得です。(※デジタル定期購読している方は、e-magazine LATINA内の全ての記事が読めます。このマガジンを「目次」と考えてください)

ラティーナ2017年3月号のアーカイブです。

このマガジンを購読すると、世界の音楽情報誌「ラティーナ」が新たに発信する特集記事や連載記事に全てアクセスできます。「ラティーナ」の過去のアーカイブにもアクセス可能です。現在、2017年から2020年までの3.5年分のアーカイブのアップが完了しています。

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活…

「スキ」、ありがとうございます!
1
広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に。 あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために情報を発信します。 月額900円のデジタル定期購読で、新規記事も、過去のアーカイブも読み放題! (※2017年以降の主要記事がアップ済。順次追加)

こちらでもピックアップされています

世界の音楽情報誌「ラティーナ」
世界の音楽情報誌「ラティーナ」
  • ¥900 / 月

「みんな違って、みんないい!」広い世界の多様な音楽を紹介してきた世界の音楽情報誌「ラティーナ」がweb版に生まれ変わります。 あなたの生活を世界中の多様な音楽で彩るために、これからはこちらから情報を発信していきます。 毎月の特集や、強力な面々による連載に期待してください。世界のニュースや音楽情報、新譜リリース情報、イベント情報などは、日々更新していきます。購読者に向けて、様々なプレイリストも共有予定です。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。