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[2019.12]SEBASTIAN MACCHI × RISA NAKAGAWA

文●宇戸裕紀 text by Hironori Uto

 敬愛するカルロス・アギーレ、ゴンサロ・ディアスと待望の日本公演を終えたセバスティアン・マッキ。そしてセバスティアンが参加するルス・デ・アグアを聴いた時からセバスティアンが築く世界観に強く共鳴するザ・なつやすみバンドの中川理沙。2人に対談形式で、その音楽の源流や風景の捉え方について語りあってもらった。

中川理沙 大好きでずっときてほしいと思っていたので、やっと観られてよかったです。『Aguasílabas』は今年一番好きなアルバムで、自然の風景が浮かびます。私は家で聴くより外で音楽を聴くのが好きです。川沿いに住んでいることもあって、川沿いで聴くのが好きです。鳥の声とか風の音とか雨の音と一緒になって聴くと一層グッときます。たぶんアルゼンチンの景色の中で作ったと思うんですけど、日本の景色とも合う音楽です。

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Sebastián Macchi Trío 『Aguasílabas』

セバスティアン・マッキ 数曲は10年前にリオに住んでいた頃に作曲したものですが、ほとんどはパラナで作曲しました。「Choro Río,río e coroh」や「El amanecer y el valle」はブラジル時代のものです。それ以外はパラナの緑あふれる空間で作曲しました。

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