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[2020.04]主宰・大柴 拓の鬼才ぶり、マルチぶりの宝箱 大柴が素晴らしいメンバーたちと 緻密に作り上げた一大音楽劇「ゆめくい」

 「ゆめくい」と言われて、すぐに人の悪夢を食べると言われている伝説の生きもの「獏」と連想する人はどのくらいいるのだろうか? 大柴より小学校1回分ほど年上の筆者は、年上の姉さんが当時のメジャー・シーンを駆け抜けたアイドル的ロック・バンド、BAKU(谷口宗一、車谷浩二、加藤英幸)のファンで、「獏は悪夢を食べる生きものなんだよ」と繰り返し聞いていたので、すぐに結びついた。「ゆめくい」=「獏」のことね、と。こんなところで、姉さんとの30年くらい前のやりとりを思い出すとは思わなかったよ。

 最初から話が逸れてしまったが、去る2月18・19日に、成城学園前 アトリエ第Q藝術にて、ギタリスト、作・編曲家として「トリオモノ」「イロセプテット」など多数のユニットを主宰し精力的に活動を続けている大柴拓が半年間かけて準備した奇跡の音楽劇「ゆめくい」が上演された。この一大音楽劇で、大柴は、脚本・演出や作曲を手がけるだけでなく、イラスト、アニメーション、プログラミングも手がけている。鬼才・大柴のマルチな才能が爆発した音楽劇である。

 舞台上には、大柴を含め10人のすご腕の出演者。朗読/俳優は、わたなべあきこ (劇26.25団)、ダンスは、コンテンポラリーダンスカンパニーV o n・n o ズの2人(上村有紀・久保佳絵)。音楽家は、大柴が率いるアンサンブル・パラ・フローレスの面々で、大柴拓 (ギター)、北村聡 (バンドネオン)、羽鳥美紗紀 (フルート)、加藤早紀 (ソプラノ歌手)、磯部舞子 (ヴァイオリン)、島津由美 (チェロ)、西嶋徹 (コントラバス)の7名。裏方では、弊誌にも執筆して下さる三嶋聖子が照明で参加していた。すべてが緻密に絡み合った、緊張感の途切れない約1時間半だった。

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