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[2019.03]エレクトリック・フォルクローレの「いま」を アップデートする次世代の逸材 BARRIO LINDO

文●大石 始

text by HAJIME OISHI

 1987年にブエノスアイレスで生まれたバリオ・リンドは、紛れもないシーンのキーパーソンのひとりだ。22歳のときにコロンビアのボゴタに移住し、現在はベルリン在住。南米とヨーロッパを行き来しながら精力的な活動を続けている。南米各地で吸収してきた土着的感覚とヨーロッパ的なアンダーグラウンド・ダンス・ミュージックのセンスが共存したバリオ・リンドの作品群は、そうした彼の歩みをそのまま映し出したものともいえるだろう。

 昨年には2017年にヴァイナルとデジタルでリリースされていた彼のアルバム『Albura』が日本でCDとしてリリース。ブラジルのR・ビンセンゾとともに行われた来日公演では、持ち前の魔術的グルーヴで日本のオーディエンスに強い印象を残した。

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『Albura』by Volcan Estudio

 そんなバリオ・リンドは注目すべきプロデューサーであると同時に、イギリス生まれのエル・ブオとともに自身のレーベル、シカ・シカを主宰。別ページのディスクガイドでも取り上げているように、このシカ・シカはエレクトリック・フォルクローレの未来系を提示する重要レーベルで、先ごろはエル・ブオの最新作『Camino De Flores』がリリースされたばかり(こちらも日本盤での発売が予定されている)。ニコラ・クルース以降のヒプノティックな感覚と独特のロマンティシズムが同居したその音楽世界は、今後大きな驚きを持って迎えられることだろう。

 なお、シカ・シカのFacebookおよびBandcampのプロフィール欄には、「シカ・シカは国境のない音楽のための所有者のいないレコード・レーベルです」という一文が誇らしげに掲げられている。この「国境のない音楽」という言葉は、本特集で紹介している作品群を説明するものでもあるはずだ。

 というわけで、プロデューサー/DJ/レーベル・オーナーとしてシーンを席巻するバリオ・リンドへのメール・インタビューを決行。質問作成は彼の来日公演を企画したDJ Shhhhhにお願いした。

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